「北京での留学生活、実際いくらかかるんだろう?」
中国留学を考え始めたあなたが、まず最初に抱く大きな疑問、そして少しの不安。それが生活費の問題ではないでしょうか。世界有数の大都市である北京での生活は、さぞお金がかかるだろう…そう思っていませんか?
こんにちは、トモキです!
僕も留学前は、皆さんと全く同じ不安を抱えていました。しかし、実際に生活してみると、そのイメージは良い意味で大きく違いました。
今回は、これから中国留学を目指す方に向けて、現役留学生である僕が、2025年9月の実際の家計簿をすべて公開します。中国留学を考えているあなたに「リアルな生活」と「現実的な予算」をイメージしてもらうことが目的です。ネットにある古い情報ではなく、最新のリアルな1ヶ月の費用をお届けします!!
そして、ぼくの北京生活を支えているのが「中国政府奨学金(CSC)」です。
この奨学金制度を賢く利用することで、経済的な負担を大幅に減らし、充実した留学生活を送ることが可能になります。
この記事を読めば、皆さんは北京での生活費を具体的に把握できるだけでなく、その予算でどのような生活が送れるのかを鮮明に描き、自信を持って留学準備の第一歩を踏み出せるようになっているはずです。
先日、中国留学に関する情報交換ができるコミュニティを立ち上げました!
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結論から:僕のリアルな北京留学1ヶ月の生活費

まず、皆さんが一番知りたいであろう結論からお見せします。僕の2025年9月の旅行などの特別な支出を除いた、基本的な生活費の合計は1,995.17元でした。
現在のレートで日本円に換算すると、約40,000円(1元=20円で計算)です。
この金額を見て、どう思いましたか?「え、東京で一人暮らしするよりずっと安い…?」と感じた方も多いのではないでしょうか。
しかも、これは切り詰めただけの苦しい生活の数字ではありません。後ほど詳しく解説しますが、これは学食をメインにしながらも、時には1人でカフェに行ったり、欲しいものを買ったりと、充実した学生生活を送った上での金額です。
なぜこんなに安く生活できるのか。その秘密は、費用の内訳と、後述する中国政府奨学金(CSC)に隠されています。まずは、この1,995.17元を何に使ったのか見ていきましょう!
表1:北京留学生のリアルな1ヶ月の生活費(2025年9月)
項目 | 金額(元) | 全体比率 |
食費 | 1,307.11元 | 65.5% |
買い物・日用品 | 425.89元 | 21.3% |
学習費 | 107.26元 | 5.4% |
交通費 | 83.01元 | 4.2% |
その他雑費 | 71.90元 | 3.6% |
合計 | 1,995.17元 | 100% |
この表からわかる最も重要な点は、生活費の実に65.5%を食費が占めているという事実です。これは、日々の支出を管理する上で、食費をどうコントロールするかが最も重要であることを示しています。逆に言えば、食費を上手に抑えることができれば、北京での生活は非常に経済的に送ることが可能です。その他の費用は比較的小さく、生活の基本がいかに食費に集中しているかがわかります。
家計簿を徹底解剖!1元単位で見るリアルな使い道
合計金額だけでは、具体的な生活を想像するのは難しいですよね。ここからは各項目をさらに詳しく見ていき、僕が実際に何にいくら使ったのかを解説していきます。
1. 食費:1,307.11元 – 留学生活の大部分を占める費用

1ヶ月の食費1,307.11元を30日で割ると、1日あたりの食費は約43.57元(約870円)になります。この驚くべきコストパフォーマンスを実現するための鍵は、ただ一つ。「大学の食堂(学食)を最大限に活用すること」です。
大学での昼食(午饭)や夕食(晚饭)は一食あたり10元から25元(約200円~500円)のものがほとんどです。中国の大学の学食は、驚くほど安くて、美味しく、そしてメニューが豊富です。
例えば、ある日の食事はこんな感じです。
- 朝食:肉まんとゆで卵で5元
- 昼食:ご飯、好きなおかずを2品選んで17元
- 夕食:麺類や餃子などを23元
もちろん、たまには外食もします。僕は、毎月数回は友人とキャンパスの外にあるレストランへ行ご飯を食べに行きます。北京の一般的なレストランでは、安いお店でも一食22元~50元、少し雰囲気の良いお店で2人で食事をすれば150元~400元はかかります。この比較からも、学食がいかに経済的かがよくわかります。
しかし、学食の魅力は安さだけではありません。中国各地の様々な料理が揃っているため、毎日違うメニューを試すだけでも、中国の豊かな食文化に触れることができます。また、学食は学生たちの大切な交流の場でもあります。友人たちとテーブルを囲んで話をする時間は、留学生活で得られる貴重な経験です。つまり、学食中心の生活は、単に節約になるだけでなく、中国文化を学び、学生同士の繋がりを深めるための最も効果的な方法でもあるのです。
2. 買い物・日用品:425.89元 – 生活の必需品
このカテゴリーには、生活に欠かせない様々なものが含まれています。今月は、フェイスクリーム(面霜, 125元)や洗顔料(洗面奶, 60元)といったスキンケア用品から、靴下(袜子, 22.4元)、充電器(充电器, 82.9元)、洗濯用洗剤(洗衣液, 25.9元)まで、日常生活に必要な様々なものを購入しました。
学生寮のコインランドリー代は1回5元、掃除に使うメラミンスポンジは2.14元といった、細かい出費もこのカテゴリーに含めています。これらは、北京で一人暮らしをする上でのリアルな支出です。
僕は毎月の生活費をきちんと計算して、買い物をするようにしています。奨学金やインターンシップの給料のおかげで、最近は高めのものも買えるようになりました。
奨学金が与えてくれる経済的な余裕は、単に日々の食事や家賃を賄うだけでなく、こうした「必要な時に必要なものを手に入れる力」を与えてくれます。これにより、余計な金銭的ストレスを感じることなく、本来の目的である学業や自己成長に集中することができます。
また、インターンシップも経験を積みながら貯金もできるいい機会です!

3. 交通費:83.01元 – キャンパス中心の生活だからこそ実現できる安さ
今月の交通費がわずか83.01元(約1,660円)というのは、北京のような大都市では非常に少ない金額です。この月は学期初めだったこともあり、学校にいる時間が長かったのが原因です!
支出の内訳はこんな感じです。
- シェアサイクル(哈罗):1.5元、3元
- 地下鉄(地铁):6元
- タクシー(打车):23.83元、50元
この支出パターンから、僕の生活が完全にキャンパス中心であることがわかります。日々の移動は、徒歩か、近距離の移動に便利なシェアサイクルで済ませており、費用はほとんどかかりません。
そして、たまにキャンパスの外へ出かける際には、その都度、最適な交通手段を選んでいます。目的地が地下鉄の駅の近ければ地下鉄を使い(北京の地下鉄は初乗り6kmまで3元で、距離に応じて運賃が加算されます)、荷物が多い時や深夜、あるいは地下鉄ではアクセスしにくい場所へはタクシーを利用します。これは、定期券を買って毎日移動するのではなく、一回ごとの移動の目的や状況に合わせて、コストと利便性を考えて判断するスタイルです。寮がキャンパス内、またはすぐ近くにあるからこそ可能な、留学生ならではの大きなメリットと言えるでしょう。
4. 学習費 & その他雑費:合計179.16元
これらの費用は金額こそ小さいですが、学生生活を送る上で欠かせないものです。
- 学習費(107.26元):教科書(课本/书籍)や授業で使う資料の印刷代(打印)です。これは学生である以上、必要なコストです。
- その他雑費(71.90元):内訳は、インターネット代(网费, 30元)、薬代(药, 26元)、そして新入生歓迎会費(迎新会, 50元)です。特に歓迎会費は、中国に来たばかりの方にとって、新しい環境で友人を作るための重要な自己投資です。学期が始まったばかりの時期にこうしたイベントに参加することで、その後の留学生活を一緒に過ごす仲間と出会うきっかけになります。予算を立てる際には、こうした学業以外のアクティビティにかかる費用も忘れずに考えておくことが大切です。
5. コラム:僕の留学生活を支える家計簿アプリ「鲨鱼记账」

ここまで細かい家計簿を公開できるのは、僕が毎日使っている便利なアプリのおかげです。それが、中国で人気の家計簿アプリ「鲨鱼记账 (Shāyú Jìzhàng)」です。
僕がこのアプリを気に入っている理由は、主に以下の点です。
- 超シンプルな操作:「3秒で記録完了」を謳っているだけあって、操作が非常にシンプルで、毎日の支出をストレスなく記録できます。
- 分かりやすいグラフ分析:支出を入力すると、自動で円グラフなどが作成され、何にどれくらい使ったかが一目で分かります。これにより、自分の消費傾向を簡単に把握できます。
- 予算管理機能:月ごとやカテゴリーごとに予算を設定できるので、使いすぎを防ぐのに役立ちます。
- データは安全:アカウントを登録すればデータはクラウドに同期されるので、スマホを買い替えても安心です。
中国留学中にリアルな金銭管理をしたいと考えているなら、こうした便利なツールを活用するのも一つの手です。この記事のデータも、すべてこのアプリで記録したものです。
最大の支出項目「家賃」と、それを支える「奨学金」
さて、ここまでの話では意図的に触れてきませんでしたが、生活費の中で最も大きな割合を占めるのが「家賃」です。北京の家賃は非常に高く、通常はこれが留学生にとって最も重い経済的負担となります。
しかし、僕の場合は状況が少し異なります。僕が住んでいる寮の正規料金は1日60元ですが、中国政府奨学金(CSC)の制度を利用しているため、家賃補助として1日40元が支給されています。その結果、自己負担額は1日わずか20元に抑えられています。
この奨学金の効果がどれほど大きいか、下の表をご覧ください。
表2:中国政府奨学金(CSC)による家賃補助の効果
1日あたり | 30日あたり | |
正規の寮費 | 60元 | 1,800元 |
CSCによる補助額 | -40元 | -1,200元 |
最終的な自己負担額 | 20元 | 600元 |
この奨学金は、学費や寮費の免除・補助に加え、毎月生活費が支給される非常に手厚い制度です。僕の場合、学士課程の学生として毎月2,500元の生活費が支給されると仮定すると、9月の生活費1,995.17元を支払っても、手元に現金が残ることになります。
これにインターンシップの給料を合わせると、日々の生活に安心感が生まれ、趣味や旅行といった、留学生活をより豊かにする活動へと繋がっていくのです。

予算を超えて:理想の留学生活と貯金の力
この記事で紹介した家計簿は、単なる数字の記録ではありません。これは、奨学金という経済的な基盤があったからこそ実現できた、充実した留学生活そのものを表しています。経済的な安定のおかげで、学業に集中し、学生会といったコミュニティ活動にも深く関わることができました。さらに、必要な自己投資や日々のささやかな楽しみも大切にしながら、バランスの取れた毎日を送れたことが、この記録から見えてきます。
1. 限られた予算で旅行に行くことも重要!
ここで、記事の冒頭で「別枠」として扱った771元の旅行費用に話を戻しましょう。これは、留学生活の楽しみの一つである国内旅行にかかった費用です。
一見すると大きな出費ですが、僕は旅行好きなので定期的に息抜きとして旅行に行っています。
中国政府奨学金で毎月支給される生活費を計画的に使い、余った分を貯金に回せば、数ヶ月でこのような旅行費用を捻出することも十分に可能です。
これは、日本からの仕送りやアルバイトに頼ることなく、支給される費用だけで、国内外問わず旅行が実現可能であることを示しています。留学の価値は、教室での学びだけにあるのではありません。異文化に触れ、新たな景色を見て、自分の視野を広げることも、同じくらい重要です。奨学金は、そうした学問以外の貴重な「学び」の機会をも、留学生に提供してくれるのです。

2. あなたのスタイルに合わせた予算プラン
もちろん、留学生活のスタイルは人それぞれです。僕の家計簿はあくまで一例。あなた自身の興味やライフスタイルに合わせて、予算をカスタマイズすることが大切です。ここでは、いくつかの留学生タイプを想定した予算シナリオを提案します。これを参考に、あなた自身の北京ライフをデザインしてみてください。
表2:北京留学生のライフスタイル別・月額予算シミュレーション(家賃600元を含まない)
ライフスタイル | 食費・交際費 | ショッピング・趣味 | 月額合計(目安) | CSC奨学金(2,500元)での実現性 |
節約・研究没頭型 | 約1000元 | 約300元 | 約1,300元 | 余裕あり(貯金や一時帰国、大型旅行の資金に最適) |
バランス型(僕のモデル) | 約1300元 | 約400元(変動) | 約2,000元 | ちょうど良い(貯金と趣味を両立可能) |
アクティブ・交際重視型 | 約1,800元 | 約700元 | 約2,800元 | 別の財源が必要になる(インターンシップや仕送りで両立可能) |
この表からわかるように、外食や友人との交流が増える「アクティブ・交際重視型」のライフスタイルでも、奨学金の範囲内で十分に生活は可能です。大切なのは、自分がどのようにお金を使いたいかを理解し、計画を立てることです。
まとめ:自信を持って、あなたの北京留学計画を始めよう
この記事では、僕のリアルな家計簿を通して、北京での留学生の1ヶ月の生活費を具体的にお伝えしてきました。最後に、重要なポイントをもう一度振り返りましょう。
- リアルな生活費:学食中心のバランスの取れた生活なら、北京での1ヶ月の基本生活費は約2,600元で実現可能です。(家賃込み)
- 奨学金の絶大な効果:中国政府奨学金(CSC)は、生活費の支給だけでなく、特に家賃の大幅な補助を通じて、留学生に絶大な経済的安定をもたらします。
- 豊かな留学体験:奨学金によって生まれる経済的余裕は、日々の生活を支えるだけでなく、貯金や旅行を可能にし、学業以外の貴重な体験へと繋がります。
北京での留学生活は、あなたが思っているよりもずっと手の届きやすいです。経済的な不安は、正しい情報と計画、そしてCSC奨学金のような素晴らしい制度を活用することで、乗り越えることができます。
この記事が、少しでもこれから中国留学を考えている方のお役に立てば幸いです!
また、中国留学に関する質問があれば気軽にぼくのSNSに連絡してください!