中国留学準備で「絶対」失敗しないクレジットカードの選び方。現役留学生が解説します!

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北京外国語大学 国際商学部4年。21歳純日本人、中国政府奨学生。

学生会会長や大学の広報大使として、イベント企画・SNS運営・国際交流活動を行う傍ら、コンサルティング会社で市場調査やデータ分析を経験。

日本語・中国語・英語を使いこなし、中国留学に関する体験談や現地情報を発信中。SNSにて、留学に関する相談も受け付けています。

小南 朋輝(Kominami Tomoki)をフォローする

こんにちは、トモキです!

中国留学の準備にはたくさんの項目がありますが、その中でもお金の管理、特にクレジットカードの準備は「日本や他の欧米諸国への留学とは根本的に異なる」ということを知っておくことが、とても大切です。

この記事では、現地のモバイル決済(AlipayやWeChat Pay)を使いこなす前の「移行期間」を助けてくれる「物理的なクレジットカード」について僕の経験をもとに解説します。

中国ではモバイル決済が主流ですが、大学に着いたばかりの時はクレジットカードを使う機会もあるので日本にいる間にしっかりと準備をしておきましょう!

中国で「使える」カード、「使えない」カード

まず、中国国内でどのクレジットカードブランドが機能するのか、その現実を知っておく必要があります。

1. 圧倒的シェアの「銀聯(UnionPay)」

中国国内において、クレジットカードのシェアは「銀聯(UnionPay)」が90%と圧倒的です。銀聯は中国政府が消費を増やすために設立・推進してきたブランドで、加盟店数は約1,800万店舗にものぼります。これは、中国国内での生活においては必須のカードであることを意味しています。

また、東京・有明の中国ビザ申請サービスセンターでは、銀聯カードを持っていると専用カウンターで手続きを進めることができ、本来なら数時間かかる待ち時間をスキップできるという裏技もあるようなので、持っておいて損はない1枚です!

2. Visa / Mastercard の立ち位置

一方、世界標準であるVisaやMastercardは、中国国内では「観光地やビジネス街の高級ホテル、外資系デパートなら使える」という限定的な立ち位置、と考えるのが現実的です。

なぜなら、これらの国際ブランドは、銀聯カードに比べて加盟店が支払う手数料が高いという理由があるからです。そのため、街のローカルな店舗や飲食店、スーパーなどでの少額決済では、お店からVisaやMastercardの利用を頻繁に断られます

3. JCB / Amex / Diners

日本のJCB、そしてAmerican ExpressやDiners Clubは、利用できる場所がさらに限定されます。JCBは「あまり使えない」、AmexとDinersは「ほぼ使えない」というのが現状です。

下の表は、留学生が直面するであろう場面ごとでの、各カードブランドの利用可否の目安をまとめたものです。

表1:中国主要都市における国際ブランド利用可否(目安)

決済場所銀聯 (UnionPay)Visa / MastercardJCB / Amex
大学の食堂・売店× (ほぼ不可)× (ほぼ不可)× (不可)
市内のローカル飲食店・スーパー◎ (必須)△ (少額決済は拒否多発)× (ほぼ不可)
外資系高級ホテル◎ (問題なく利用可)△ (一部のみ可)
主要空港(国際線)◎ (問題なく利用可)◯ (利用可)
大学の学費支払い窓口◎ (推奨)△ (要確認・不可の場合有)× (ほぼ不可)

4. 銀聯カード利用時の注意点:6桁の暗証番号

日本国内でのカード利用は通常4桁の暗証番号(PIN)ですが、中国国内で銀聯カードを利用する際は、「6桁の暗証番号」とサインが求められるのが一般的です。

日本で発行された銀聯カードの場合、カード会社によって対応が異なります。多くの場合は「指定の4桁の暗証番号の前に『00』を付けた6桁(例:001234)」を入力するか、別途「海外利用時専用の6桁の暗証番号」を日本出発前に設定する必要があります。これは渡航前に必ずご自身のカード会社に確認してください

学生が発行できるカードの種類:本人カードと家族カード

中国の事情を踏まえ、次に「誰が」「どのカードを」発行すべきかという戦略を解説していきます。これは、学生本人と保護者の方、双方にとって重要な選択です。

1. 学生が本人カードを発行する条件と注意点

まず、学生本人が自分の名義でカードを持つ場合です。

  • 対象: 高校生を除く満18歳以上であれば、大学生や専門学校生は「学生専用カード」に申し込むことが可能です。
  • 審査: 学生の場合、アルバイト等による「収入が少ない」あるいは「収入なし」であっても、審査・発行が可能なカードがたくさんあります。
  • 注意点: ただし、過去に携帯電話料金の支払い滞納などがあると、信用情報に影響し審査を通過できない可能性があります。
  • 限度額: 学生専用カードの利用限度額は、一般的に10万円から30万円程度と、低めに設定されていることが多いのが特徴です。
  • 年会費: 年会費無料のカードが多く、学生にとっては魅力的な選択肢です。

2. 保護者の「家族カード」という選択肢

次に、保護者の方が本会員となり、その「家族カード」を学生に持たせる選択肢です。

  • 特徴: 家族カードは、本会員である親の信用情報に基づいて発行されます。そのため、学生本人の収入や信用情報に関わらず、発行が容易です。
  • メリット: 利用履歴は本会員に通知され、引き落とし口座も同一になります。これにより、保護者が子供の支出をリアルタイムで把握でき、金銭的な管理やサポートがしやすいという大きな利点があります。
  • デメリット: 家族カードは、学生専用カードに付帯する「学生ポイント」などの特典の対象外となる場合があります。

3. おすすめは複数カードを用意すること!

留学生活の安全性と利便性を最大化するため僕がおすすめするのは、複数のカードを発行することです。

  1. カード1:Visa/Mastercard(学生本人と家族カード)
    これは「緊急用のカード」です。渡航時の航空券決済、現地での国際ホテル利用、そして限定的ですが海外旅行傷害保険のために保持します。これは、高額な決済(学費や寮費など)や緊急時の送金にも対応できるよう、保護者の「家族カード」として持たせるのが堅実です。
  2. カード2:銀聯(UnionPay)カード
    これが「日常生活用」のメインカードです。日本で発行される銀聯カードは、単体で申し込むことはできず、多くの場合「Visa/Mastercard」などメインカードの「追加カード」として発行されます。年会費や発行手数料が無料のものも多いです。

この方法だと、Visa/Mastercardの保険やグローバルな決済能力と、銀聯カードの中国国内での圧倒的な利便性、両方を確保することができます。

おすすめカード発行先:銀聯とVisa/Mastercardはどこで申し込む?

ここでは、上記で紹介したカードブランドについて、「じゃあ、具体的にどこでカードを申し込めばいいの?」という疑問にお答えします。

1. 銀聯(UnionPay)カードのおすすめ発行先

日本で銀聯カードを発行する方法はいくつかありますが、コストや利便性から、以下の選択肢がおすすめです。

  • 最有力:三井住友カード(追加カード) 
    三井住友カードは、メインのVisa/Mastercardの追加カードとして「三井住友銀聯カード」を発行できます。最大のメリットは、年会費・発行手数料ともに無料であることです。中国留学のためだけに発行するとしても、コストがかからないのは大きな魅力です。
  • 選択肢:三菱UFJニコス(追加カード) 
    MUFGカードも、追加カードとして「UnionPay(銀聯)カード」を発行しています。年会費は無料ですが、新規発行手数料として1,100円(税込)、家族会員は330円(税込)がかかります。この手数料は5年ごとの更新時にも必要になるため、三井住友カードに比べると少しコストがかかります。
  • 代替案:楽天銀行(デビットサービス) 
    これはクレジットカードではありませんが、非常に便利な選択肢です。楽天銀行の口座を持っていれば、アプリから「UnionPay(銀聯)支払い」のデビットサービスを申し込むことができます 。
    • メリット: 年会費は永年無料です 。クレジットカードの審査が不安な学生でも、銀行口座さえあれば利用できます。   
    • 特徴: デビットなので、使った瞬間に楽天銀行の口座から引き落とされます 。お金の管理がしやすく、使いすぎを防げるという点で、保護者の方も安心できる選択肢です。   

2. Visa/Mastercard(学生向け)のおすすめ発行先

こちらはバックアップ・保険用のメインカードです。学生(18歳以上、高校生除く)が申し込める、年会費無料のカードがおすすめです。

  • 同時申込がおすすめ:三井住友カード
    前述の通り、銀聯カードを無料で追加発行できるため、その土台となるメインカードも三井住友カードで揃えるのが最も効率的です。
  • 大手銀行の安心感:三菱UFJカード
    三菱UFJカード」も、学生向けのカード(18歳以上、高校生除く)があり、年会費は永年無料です。こちらも大手銀行系ならではの安心感があります。

3. 一番効率的な組み合わせは?

最も効率的でコストがかからない組み合わせは、
①三井住友カード(NL)など(Visa/Mastercard)をメインカードとして申し込み」 「②それの追加カードとして、無料の三井住友銀聯カードを申し込む」 という流れです。

カードを発行する時期と渡航前の必須設定

カードの種類を決めたら、次に「いつまでに」「何を」すべきか、スケジュール管理が重要になります。ここでの準備不足は、現地での大きなトラブルにつながってしまいます。

1. 一番重要な期限:「住民票」を抜く前に申請を終える

これが最も重要なデッドラインです。

クレジットカードの新規発行には、日本国内に「住民票」があり、本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード)が有効であることが大前提です。

長期留学(通常1年以上)の場合、大学の手続きや税金・年金の手続きのために、市区町村役場で「海外転出届」を提出し、住民票を抜くケースが多いです。

住民票を抜いた(海外転出した)後では、日本国内居住者向けのクレジットカードを新規で発行することは、原則として非常に難しくなります

カードの発行には、申し込みから審査、郵送まで通常1〜2週間、場合によってはそれ以上かかります。全てのカード(Visa/Mastercard本体と、追加の銀聯カード)が手元に揃うまで、渡航の最低1〜2ヶ月前には全ての申請を完了させることを強くおすすめします

2. 渡航前に必須の「2つの連絡・設定」

カードが手元に届いても、まだ終わりではありません。中国で確実にカードを機能させるために、以下の2つの設定が必須です。

(1) 海外利用のセキュリティロック解除・通知
近年、クレジットカード会社は不正利用防止対策を強化しています。そのため、日本国外、特に中国での急な高額利用は「不正利用の疑い」として自動的に検知され、カードがロック(利用停止)されることが非常に多いです。

渡航前に必ずカード会社の会員専用ポータルサイト、あるいは電話にて、「渡航期間(例:X月X日からY月Y日)」と「渡航先(中国)」を事前に届け出てください。これにより、セキュリティブロックを一時的に解除してもらうことができます。

(2) 利用限度額の「一時増枠」
前述の通り、学生カードの限度額は10万〜30万円程度と低く設定されています。しかし、渡航直後には、学費(数十万〜百万円単位)、寮の保証金や家賃、生活用品のまとめ買いなどで、この限度額をすぐに超えてしまう可能性が非常に高いです。

カードが使えるはずの場面で「限度額オーバー」により決済が拒否される事態を防ぐため、出発前にカード会社に連絡し、「学費支払いのための海外利用」といった明確な理由を告げて、「利用限度額の一時増枠」を申請してください。

これは学生カードだけでなく、保護者の家族カードで高額な学費を決済する場合も同様です。事前にカードの限度額と、一時増枠の可否を確認しておくことが賢明です。

クレジットカード付帯保険と長期留学

多くのクレジットカードには「海外旅行傷害保険」が付帯していますが、長期留学において、これは無いものとして考えて良いです。

1. 大前提:留学保険は「別途加入」が必須

まず、とても大切な前提をお伝えします。クレジットカード付帯の保険は、あくまで数日〜数週間の「旅行」を想定したものであり、補償内容(特に病気や怪我の治療費)は長期の「留学」生活には全く不十分です。中国留学中の保険に関しては以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!

2. 「90日という短い期限」と「自動付帯」「利用付帯」

クレジットカード付帯保険の最大の落とし穴は、その多くが90日の期間制限を持つことです。つまり、日本を出国してから90日間が経過すると、保険が自動的に切れてしまうのです。

ここで知っておくべきなのが、「自動付帯」と「利用付帯」の違いです。

  • 自動付帯:
    そのカードを海外旅行に持っていくだけで、出国日から自動的に保険が適用されます。利用の有無は問われません。
  • 利用付帯:
    日本出国後の海外(現地)で、そのカードを使って「公共交通機関の料金(電車、バス、タクシー、航空券など)」を支払った時点から、保険が適用開始されます(通常、そこから60〜90日間)。

これらを組み合わせてクレジットカード付帯保険を延長することはできますが、あまり現実的ではありません

筆者の実体験:渡航初日の高額決済と日常での活用

ここで、筆者自身の具体的な例をご紹介します。

僕が2023年に中国へ留学した際は、以下の4枚のカードを準備して渡航しました。

  • MUFG ビザカード(上限30万円)
  • 三井住友銀行 ビザカード(上限30万円)+ 銀聯カード(追加カード)
  • 親の家族カード JCB(上限なし)

大学に到着したまさにその日、1学期分の寮費として10,800元(当時のレートで約22万円)を支払わなければなりませんでした。当然、手持ちの人民元現金では足りなかったため、準備していたJCBクレジットカードを利用してこの高額な初期費用を支払いました。大学の支払い窓口が(例外的かもしれないが)JCBに対応していたので、より安心できる上限なしのカードを使いました。

また、留学生活が始まってからも、中国のネットショッピングやデリバリーはクレジットカード決済に対応していることが多いため、人民元が足りなくなった時にはクレジットカードを使うなどして、支出を調整することができました。

結論:中国留学の最適解=「銀聯」+「Visa/Mastercard」の組み合わせ

中国留学におけるクレジットカードは複数カードを組み合わせることが重要です。

  1. 「銀聯(UnionPay)」は日常生活のための必須カード
    まずは中国でのシェア率が高い銀聯カードを一枚持っておくのが重要です。
  2. 「Visa/Mastercard」は緊急時と保険のバックアップ
    渡航直後の高額決済や、グローバルな予約(航空券など)のために必要です。
  3. おすすめの組み合わせ:
    学生本人が「Visa/Mastercard(本人カードまたは家族カード)」を緊急用のカードとしてもち、追加で「銀聯カード」日常使いのカードとしてを持つのが、最も安全で確実な方法です。

今回の記事はここまでです。この記事が、少しでもこれから中国留学を考えている方のお役に立てば幸いです!

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