中国留学は就活に有利?3か国語の強みと限界を正直に書いてみました

中国留学ブログ
この記事を書いた人
小南 朋輝(Kominami Tomoki)

北京外国語大学 国際商学部4年。22歳純日本人、中国政府奨学生。

学生会会長や大学の広報大使として、イベント企画・SNS運営・国際交流活動を行う傍ら、コンサルティング会社で市場調査やデータ分析を経験。

日本語・中国語・英語を使いこなし、中国留学に関する体験談や現地情報を発信中。SNSにて、留学に関する相談も受け付けています。

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「中国留学って、就職で不利にならない?」

留学を考えていると、一度は頭をよぎる疑問ですよね。親から心配されることもあるでしょうし、自分自身でも不安になることはあるはず。

ぼく自身、北京外国語大学に来て3年以上が経ちますが、ありがたいことに就活はすでに終わっています。今はAIスタートアップでインターンをしながら、卒業後の進路も固まった状態です。

この記事では、中国留学中に就活を経験したぼくが、「中国留学って就活で有利なの?」という疑問に対して、できるだけ正直に答えていきます。良かった点だけでなく、難しかった部分もちゃんと話します。

この記事を読めば分かること
・中国留学が就活で有利になる点、不利になる点
・中国留学中の就活を難しくする3つの理由
・ぼくの就活体験談(コンサル→AIスタートアップへの経緯)
・海外大生向け就活サービスの使い方と注意点
・留学経験を「強み」にするために大事なこと

中国留学経験は就活で有利なのか?正直に話します

結論から言うと、中国留学経験は、使い方次第でプラスにもなるし、それだけでは差別化できないとも感じています。

1. 3か国語が話せることは、シンプルに強い

ぼくの場合、日本語・中国語・英語の3か国語を使えることは、就活において明確なアピールポイントになりました。特に中国語は、日本国内でもビジネスシーンでの需要が高まっていますし、中国市場に関わる仕事や、中国語ができる人材を求めている会社では強みになります。

今ぼくがインターンをしているAIスタートアップも、日本市場向けのビジネスを展開していて、SNS運用や広告コンテンツのチェック、インフルエンサー対応など、日本語が使える人材が求められる仕事をしています。留学で培った語学力が、そのまま実務で活きているという感覚があります。

2. 「なんで中国?」が、面接での掴みになる

これは正直、予想以上に効果がありました。面接で「中国の大学に留学しています」と言うと、面接官の表情が変わることがよくありました。

欧米留学は珍しくなくなってきた一方で、中国の大学に本科留学している日本人はまだ少ない。その珍しさが会話のきっかけになるんです。「なんで中国を選んだの?」という質問から話が広がり、自分のキャリア観や留学中にやってきたことを話す場を自然と作れます。

トモキ
トモキ

「なんで中国なの?」って毎回聞かれるし、その答えを自分なりに言語化しておくことが大事だと感じました。

3. ただし、留学したというだけでは差別化できない

ここは大事な話です。留学経験自体はプラスになりますが、「留学した」というだけでは他の候補者と差がつきません。世界中に留学している人はたくさんいますし、中国留学もかつてほど珍しくはなくなってきています。

面接官が知りたいのは、「留学先でどんなことをしたか」「何のために留学したのか」「その目的のために何をしたか」という中身です。留学という事実よりも、そこで積み上げてきたもの、見えてきたもの、変わったものが評価されます。この点については、後でもう少し詳しく話します。

中国留学中の就活が難しい理由

正直に言うと、中国にいながら日本の就活を同時に進めるのは、かなり大変です。ぼくが実際に感じた理由は3つあります。

1. 周りに就活している人がほぼいない

ぼくのクラスで日本の就活をしているのは、ぼくだけでした。ほとんどのクラスメートは大学院の試験(考研)の勉強をしているか、起業しています。

就活って、周りの人との情報交換がけっこう大事じゃないですか。でも、同じ状況の仲間がいないと、そういう機会がほぼないんです。「今どの会社のインターン選考が始まった」「ESはどんな内容を書いた」といった話が自然と集まってくる環境が、中国にはないんです。

2. 情報が圧倒的に少ない

海外大生向けの就活サービスはいくつかありますが、その多くは欧米の大学に留学している学生向けに設計されています。北米やヨーロッパの大学生向けの情報は充実していても、中国向けの情報は限られていることが多いです。

たとえばCFN(ボストンキャリアフォーラム)は海外大生向けの大きな就活イベントですが、ボストンで開催されることもあって、中国から参加するのは現実的ではありません。距離だけでなく、タイムゾーンの違い、中国のネット規制なども情報収集のしにくさに拍車をかけます。

3. 忙しい時期が就活の時期と重なる

日本の就活は一般的に大学2〜3年生の時期から動き始めますが、中国の大学では2〜3年生が一番授業が多くて忙しい時期です。インターンもこの時期から始める学生が多く、授業・インターン・就活を同時に進めるのはかなり体力的にも精神的にも消耗します。

ぼくも正直、就活に100%力を入れられたかというと、そうではありませんでした。授業やインターンで手一杯になって、就活サービスも使いこなせていない部分がありました。これは、これから就活を考えている方には早めに知っておいてほしいことです。

トモキ
トモキ

「就活はまだ先」と思っていると、気づいたら情報収集に出遅れていた…という状況になりやすいです。早めに動き始めることをおすすめします。

ぼくの就活体験談:コンサル→AIスタートアップへ

ここからは、ぼくの就活体験を話します。結論から言うと、2つのインターンを経験して、今のインターン先にそのまま入社することが決まりました。

1. コンサルインターンで「自分には違う」と気づいた

最初のインターンは、北京のコンサルティング会社でした。5か月半、日本市場を担当する業界調査レポートの作成を主な業務としていました。詳しい経緯はこちらの記事にまとめているので、ぜひ読んでみてください。

コンサルには、入る前から「かっこいい仕事」というイメージがありました。戦略を考えて、クライアントの課題を解決する仕事。でも実際にやってみると、業務の多くは「資料を作ること」でした。もちろん、資料作りの中でも多くのことを学べましたし、リサーチ力や構成力は確実に身につきました。

でも正直に言うと、ぼくにはあまり面白く感じられませんでした。憧れと現実が違う、というのはよくある話ですが、それを実際に経験して体で理解できたのは大きな収穫だったと思っています。「合わないことが分かった」というのも、インターンをした意味のひとつです。

2. AIに興味を持ち、スタートアップへ移った

コンサルのインターンが終わった後、次を考えた時に頭にあったのは「AIの分野で働きたい」という気持ちでした。AI技術が社会を変えているのは肌で感じていましたし、業界の外から観察するより、実際に中で働いてみたいと思ったんです。

今のスタートアップに入ったきっかけは、知り合いがそこでインターンをしていて、その方が辞めるタイミングで「代わりにどうか」と声をかけてもらったことです。つながりから仕事が生まれるというのは、留学中も変わらないなと感じました。

今の仕事内容は、日本市場全般のサポートです。SNS運用、広告コンテンツのチェック、インフルエンサー対応など、幅広い業務を担当しています。コンサルとは全く違う環境ですが、こちらの方が自分には合っていると感じています。

3. インターンから入社へ、そして「どこで働くか」を考えている

今のインターン先にそのまま新入社員として入社することが決まっています。数年間、実務経験を積んでからキャリアの方向性をもう少し深く考えようという気持ちです。

ひとつ、今も正直に迷っているのが「日本で働くか、中国で働くか」という選択です。3年以上北京に住んでいると、中国での生活感覚が自分の中に根づいていますし、中国市場でのキャリアにも可能性を感じています。一方で、日本でのキャリアも選択肢としてずっとあります。これは、中国留学した人が多くぶつかる悩みのひとつかもしれません。

トモキ
トモキ

「日本と中国、どっちで働く?」は中国留学経験者あるあるの悩みです!

海外大生向け就活サービスの使い方と注意点

ぼくが就活で使ったのは、主にCFN(ボストンキャリアフォーラム)TKFという、海外大生向けの就活サービスです。

1. 海外大生向けサービスの良い点

これらのサービスの良い点は、海外の大学に在籍している学生という状況を理解した上でサポートしてくれることです。日本の就活スケジュールとは違うタイムラインで動いている学生に対して、個別に面談を設定してくれたり、オンラインで選考が受けられる企業を紹介してくれたりします。無料で相談できるのもありがたいです。

2. 中国からの就活では注意が必要な点

ただし、これらのサービスで得られる情報は、欧米向けが中心です。北米やヨーロッパの大学に留学している学生が多いため、情報もそちら向けに最適化されています。中国の大学に留学している学生向けの情報は、正直なところ少ないのが現実です。

CFNはボストンで開催されるフォーラムがメインですが、中国から参加するのは距離的にも費用的にも現実的ではありません。TKFは海外大生向けに就活サービスを提供している団体で、無料で面談を開いてくれたり、柔軟に対応してくれる点は良かったです。

3. 基本はオンラインで進める

ぼくの就活は、基本的にオンラインで進めました。企業説明会も面接もオンラインで対応してくれる会社を中心に動きました。コロナ禍以降、企業側もオンライン選考に慣れてきていますし、海外にいるからといって選考を受けられない、ということは以前より少なくなっています。

ひとつ気をつけたいのは、中国ではLINEやZoomなどの日本・海外製アプリがVPNなしでは使えないケースがあること。企業によってはLINEや特定のビデオ通話ツールを使う場合があるので、事前に確認しておくと安心です。

留学経験を「強み」にするために大事なこと

ここが、この記事で一番伝えたい部分です。

留学している人は世界中に山ほどいます。留学自体はプラスに働くことが多いですが、それだけでは差別化できません。大事なのは、留学中に何をしたか、何の目的を持って留学したか、そしてその目的に向かって具体的に何をしたかです。

1. 「目的→行動→結果」のストーリーを作る

就活で話す留学エピソードに一番必要なのは、この流れです。

  • 目的:なぜ中国を選んだのか、留学で何を達成したかったのか
  • 行動:その目的のために留学中に何をしたか
  • 結果:それによって何が変わったか、何を得たか

たとえばぼくの場合、「中国の経済・ビジネスの現場を肌で理解したい」という目的でコンサルのインターンに入り、実際に日本市場の業界調査レポートを作り続ける中で、リサーチ力と情報を構造化する力がついた。さらに「AI業界で働きたい」という新たな目標が見えて、次のインターンへ繋げた、という流れがあります。

「中国語ができます」「留学しました」だけではなく、そこに自分の意思と行動と学びがセットになって初めて、強みになります。

2. 学校生活の中で何をしたかが重要

インターンだけでなく、学校生活の中での活動も大切です。授業・研究・サークル・学生団体・友人関係など、留学中に自分がどんな環境に身を置き、何に向き合ってきたかは、就活での話のネタになります。

「中国の大学で授業を受けた」というだけでも、日本の大学生にはない経験です。でもそれをどう活かしたか、どんな困難があってどう乗り越えたか、そこから何を考えるようになったかを言語化できると、ぐっと説得力が上がります。

トモキ
トモキ

留学中の「当たり前の日常」も、振り返れば全部経験になっています。日頃からメモしておくと、就活の時にエピソードとして使えます。

3. 早めに動き始めることが一番の対策

これは声を大にして言いたいです。中国留学しながら就活をするなら、早め早めの行動が必須です。

日本にいれば自然と入ってくる就活情報が、中国では自分から取りに行かないと入ってきません。周りに就活している人がいないからこそ、自分で動く必要があります。2年生の後半くらいから情報収集を始めて、インターンや就活サービスの登録を早めに済ませておくと、3年生になった時に少し余裕が生まれます。

ぼく自身も、もう少し早く動いていれば良かったと思う場面がありました。早めに動いて損はありません。

まとめ:中国留学後のキャリアは、自分で作るもの

この記事のポイントをまとめます。

  • 3か国語スキルと「なんで中国?」の珍しさは、就活で活きる
  • ただし留学経験だけでは差別化できない。中身が大事
  • 中国留学中の就活は、情報不足・孤独・スケジュール過密という3つの難しさがある
  • 海外大生向け就活サービスは中国向け情報が少なく、オンライン中心で動くことになる
  • 留学経験を強みにするには「目的→行動→結果」のストーリーが必要
  • 早めに動き始めることが、中国留学生にとって一番の就活対策

「中国留学後に就職できるか不安」という気持ちはよく分かります。ぼく自身も、留学中に「このまま就職できるのか」と不安になったことは何度もありました。

でも、留学という選択をしたことは、動き方次第でちゃんとキャリアに繋げられます。大事なのは、留学中に何に向き合って、何を積み上げたか。それが自分の言葉で話せるようになれば、面接でも自信を持って話せるはずです。

中国留学を準備している方には、持ち物チェックリストの記事保険の記事も参考にしてみてください。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!再见!

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