【2026年最新】分野別・中国大学ランキング|専攻で選ぶおすすめ大学ガイド

中国留学ブログ
この記事を書いた人
小南 朋輝(Kominami Tomoki)

北京外国語大学 国際商学部4年。22歳純日本人、中国政府奨学生。

学生会会長や大学の広報大使として、イベント企画・SNS運営・国際交流活動を行う傍ら、コンサルティング会社で市場調査やデータ分析を経験。

日本語・中国語・英語を使いこなし、中国留学に関する体験談や現地情報を発信中。SNSにて、留学に関する相談も受け付けています。

小南 朋輝(Kominami Tomoki)をフォローする

こんにちは、トモキです!

「中国留学に興味はあるけど、自分が学びたい分野だと、どの大学が強いのか分からない」——これ、めちゃくちゃよく聞かれる悩みです。日本だと「文系ならこの大学、理系ならこの大学」みたいな感覚がありますが、中国の大学って数が多すぎて、正直どこがどの分野に強いのか外からは見えにくいんですよね。

そこで今回は、「この専攻ならこの大学」が一目でわかる分野別ランキングを、公開データ(软科・教育部の学科評価・QS)をもとにまとめました。あわせて、中国の大学の総合ランキング(清華・北大クラス)や「日本の大学でいうとどのレベル?」という換算の考え方、後悔しない大学の選び方まで一気に解説します。僕が通っていない大学も、中立に・データベースで紹介していきます。

この記事は「まず全体像をつかむための入口」です。気になる分野や大学が見つかったら、関連記事(偏差値・費用・学部の中身)にリンクを貼っておくので、そこから深掘りしてください!

トモキ
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偏差値55の高校から中国政府奨学金で北京外大に来た僕が、「ランキングの正しい読み方」もあわせて解説します!

  1. 【結論】専攻分野別・中国大学ランキング早見表(トップ校一覧)
  2. 【総合ランキング】中国の大学トップ校一覧と「985・211・双一流」の意味
  3. 中国の大学は日本の大学でいうと?レベル換算の考え方【偏差値では測れない】
  4. 経済学に強い大学
  5. 経営・商学(工商管理)に強い大学
  6. 国際経済貿易に強い大学
  7. 語学(外国語)に強い大学
  8. 中国語(漢語言・対外中国語)を学ぶなら
  9. 法学に強い大学
  10. 国際関係・外交学に強い大学
  11. 理学・工学に強い大学
  12. 航空・宇宙(航空航天)に強い大学
  13. コンピュータ・IT・AIに強い大学
  14. 医学に強い大学
  15. 芸術・デザインに強い大学
  16. 伝媒・ジャーナリズムに強い大学
  17. 播音主持(アナウンサー・司会)に強い大学
  18. 映画・映像制作に強い大学
  19. 教育に強い大学
  20. 【選び方】後悔しない中国の大学の選び方|留学生が見るべき5つの軸
    1. 1. 中国の大学に「偏差値」はない。ランキングは複数を見る
    2. 2. 「学科の強さ」と「大学の総合ブランド」は別物
    3. 3. 留学生にとっての“本当の選択軸”は、ランキングの外にある
  21. 分野が決まったら、次に読んでほしい記事
  22. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. 中国のトップ校って、日本の大学でいうとどのレベル?
    2. Q2. 文系でも狙える?理系じゃないと厳しい?
    3. Q3. 英語だけで卒業できる専攻はある?
    4. Q4. ランキング上位じゃないと就職に不利?
    5. Q5. HSKは何級あればいい?
    6. Q6. 北京と上海、どっちの大学がいい?
    7. Q7. 有名じゃない専門大学って、行って大丈夫?
  23. まとめ:ランキングは“入口”、決め手は「自分が伸びられるか」

【結論】専攻分野別・中国大学ランキング早見表(トップ校一覧)

先に結論です。「学びたい分野 → 定番のトップ校」をまとめました。まずはここで、自分の興味分野の当たりをつけてください。詳しい根拠は各セクションで解説します。

学びたい分野定番トップ校(2〜3校)
経済学中国人民大学/北京大学/上海財経大学
経営・商学(工商管理)清華大学/北京大学/中国人民大学
国際経済貿易対外経済貿易大学(UIBE)/上海財経大学/中国人民大学
語学(外国語)北京外国語大学/上海外国語大学/北京大学
中国語(漢語言・対外中国語)北京語言大学/北京大学/北京師範大学
法学中国政法大学/中国人民大学/北京大学
国際関係・外交学外交学院/北京大学/中国人民大学
理学・工学(総合)清華大学/北京大学/中国科学技術大学
航空・宇宙(航空航天)北京航空航天大学/西北工業大学/南京航空航天大学
計算機・IT・AI清華大学/北京大学/浙江大学
医学北京協和医学院/上海交通大学(医)/北京大学(医)
芸術・デザイン中央美術学院/清華大学美術学院/中国美術学院
伝媒・ジャーナリズム中国伝媒大学/中国人民大学/復旦大学
播音主持(アナウンサー・司会)中国伝媒大学/浙江伝媒学院/上海戯劇学院
教育北京師範大学/華東師範大学
分野別トップ校 早見表(软科中国最好学科排名2024年版・教育部第四輪学科評価〈2017年公表〉・QS by Subject 2025 を参考に作成)
トモキ
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あくまで「定番の強豪校」です。留学生が実際に選ぶときは、この後の「ランキングの読み方」も必ずチェックしてくださいね!

【総合ランキング】中国の大学トップ校一覧と「985・211・双一流」の意味

分野別に入る前に、「どの分野でも上位に出てくる総合トップ校」を先に押さえておくと理解が早いです。中国には「985工程」「211工程」、そして現在の「双一流(ダブル一流)」という国家プロジェクトの指定があり、これに入っている大学が国内トップ層です。

ざっくり言うと、中国国内で「トップ大学」と言えば清華大学・北京大学がツートップで、これに復旦大学・上海交通大学を加えた「清北复交」が定番の序列です。さらに範囲を広げると、中国版アイビーリーグとも呼ばれる「C9联盟」が総合トップの目安になります。

大学名所在地ざっくり特徴
清華大学北京理工系・計算機の国内最高峰。教育部第四輪評価でA+学科21個は全国最多(2017年公表)
北京大学北京文系・理系ともに万能。総合力トップ
復旦大学上海華東の総合トップ。医学・経済・ジャーナリズムに強い
上海交通大学上海工学・医学が強力。ビジネススクールも有名
浙江大学杭州学科の幅が広い巨大総合大学。工学・計算機が強い
南京大学南京理学(物理・天文など)に伝統的に強い
中国科学技術大学合肥理学・量子情報など基礎科学の精鋭校
ハルビン工業大学ハルビン工学(航空宇宙・機械など)の名門
西安交通大学西安工学・エネルギー系に強い西北の雄
C9联盟(出典:各大学公表情報・双一流指定リストをもとに整理)

QS世界大学ランキング(総合)でも、清華大学と北京大学は世界トップ20クラスに入っています(QS World University Rankings 2025時点)。「分野で選ぶ」のが基本ですが、「とにかくブランド力のある総合大学に行きたい」なら、この9校を軸に考えるのが分かりやすいです。

中国の大学は日本の大学でいうと?レベル換算の考え方【偏差値では測れない】

「中国の大学って、日本でいうとどのレベル?」——これも本当によく聞かれます。ただ、先に大事な結論を言うと、中国の大学を日本の「偏差値」に正確に換算することはできません。中国には偏差値という概念がなく、しかも留学生は高考(全国統一入試)を受けずに入学するからです。

そのうえで「だいたいの感覚」をつかむなら、QSの世界順位で対応づけるのが一番現実的です。あくまで目安として、ざっくり整理するとこうなります。

中国の大学QS世界順位の目安(2025年時点)日本でいうと(感覚的な目安)
清華大学・北京大学世界トップ20クラス東京大学クラス(QS世界順位はむしろ東大より上)
復旦・上海交通・浙江世界50前後京都大学・大阪大学クラス
分野トップ校(人大の経済、北師大の教育など)その分野で世界上位その分野の日本の難関国立大クラス
中国の大学レベルの目安(QS世界大学ランキング 2025をもとに感覚的に整理したものです。正確な換算ではありません)
トモキ
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あくまで「感覚」です!しかも留学生は高考なしで入れるので、「日本の偏差値◯◯の大学に受かる学力が必要」という意味ではない点に注意してくださいね。

ひとつ大事な注意点として、QSランキングは「学術的な評価だけ」で決まっているわけではありません。QSの総合順位は、学者からの評判(学術評判)だけでなく、企業からの評判(雇用主評判)・教員1人あたりの論文引用数・教員/学生比率・国際教員/留学生の比率・持続可能性など、複数の指標を合算したスコアで算出されています。つまり「国際化の度合い」や「知名度」が高いと順位が上がりやすい一方、純粋な研究力・学問的な強さと必ずしも一致しません。自分の学びたい分野の実力を見るなら、QS総合だけでなく、分野別の指標(QS by Subject・软科の学科排名・教育部の学科評価)を必ず併せてチェックしてください。QSはあくまで“ざっくりした知名度・国際性の目安”として、参考のひとつに留めるのがおすすめです。

この「日本でいうと」問題は、僕が通う北京外国語大学を例にもっと詳しく掘り下げた記事があります。レベル感が気になる人はこちらもどうぞ → 北京外国語大学の偏差値は?日本の大学で例えると?現役生が徹底解説

経済学に強い大学

  • 中国人民大学(北京/人文社会科学系の総合大学・985・211=現双一流A類):応用経済学が教育部第四輪評価でA+(2017年公表)。文系・社会科学系の国内最強クラスで、経済分野の研究者を多数輩出しています。
    著名な出身者:作家の王小波、経済学者の周其仁など。
  • 北京大学(北京/総合トップ校・985・211=現双一流):応用経済学もA+(2017年公表)。理論・実証ともに層が厚く、政策・金融の第一線に人材を送り出しています。
  • 上海財経大学(上海/財経系の単科大学・211=現双一流。※985ではない):財経系トップ級で、金融・経済で高評価(软科2024年版でも上位)。金融業界・官界に強いのが特徴です。
    著名な出身者:中国農業銀行会長の谷澍など。

経済学は「総合大学の看板学部(人大・北大)」か「財経系の単科大学(上財・中央財経)」かで選び方が分かれます。金融・実務寄りなら財経系、研究・王道なら総合大学、というイメージです。

経営・商学(工商管理)に強い大学

  • 清華大学(経済管理学院)(北京・985・211=現双一流):中国ビジネス教育の最高峰のひとつで、MBAも国際的知名度が高い。理工系の強さと結びついた起業家輩出力が特徴です。
    ビジネス界の出身者:動画アプリ快手(Kuaishou)共同創業者の宿華など。
  • 北京大学(光華管理学院)(北京・985・211=現双一流):「光華」の名前だけで通じるトップMBA。経営学の看板で、IT起業家を多数輩出しています。
    ビジネス界の出身者:百度(Baidu)創業者の李彦宏、NIO(蔚来汽車)創業者の李斌、新東方(New Oriental)創業者の兪敏洪など。
  • 中国人民大学(北京・985・211=現双一流):工商管理(経営学)も伝統的に強く、層が厚い。※大学プロフィールは「経済学に強い大学」セクションを参照。

ちなみに僕が通う北京外国語大学の国際商学院(IBS)も、語学に強い環境でビジネスを学べるのが特徴です。「トップ商学院ほどの規模ではないけれど、中国語・英語を武器にビジネスを学びたい」人には合っています。中身はこの記事で詳しく書いています。

国際経済貿易に強い大学

  • 対外経済貿易大学(UIBE)(北京/経済・貿易系の専門大学・211=現双一流。教育部と商務部の共建校。※985ではない):名前の通り「対外経済貿易」の専門校で、国際ビジネス・貿易実務では代名詞的存在。応用経済学を軸に国際法・企業管理・会計などを束ねた「開放型経済」学科群が売りで、卒業生は外交・商務・国際ビジネスの分野に多く進んでいます。
    実業界でも、外資・大手企業の要職に卒業生を輩出。著名な出身者:スターバックス中華圏トップを務めた王金龍、マイクロソフト中国区総裁の原欣、P&G(宝洁)グローバル副社長の仇中強、アリババ/アント集団副社長の紀綱など。
  • 上海財経大学(上海・211=現双一流):金融・国際経済に強く、上海という立地も有利(応用経済学A/软科2024年版)。※大学プロフィールは「経済学に強い大学」セクションを参照。
  • 中国人民大学(北京・985・211=現双一流):経済学の総合力で国際経済分野も強い。
トモキ
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僕の専攻もまさに「国際経済貿易」。学べる範囲が広いぶん、選択科目でマーケティングや消費者心理に触れて「自分はここが一番おもしろい」と気づけたのが収穫でした。中文コースなのに一部の授業は英語で、最初は意外でしたが、おかげで英語も鍛えられました!

語学(外国語)に強い大学

  • 北京外国語大学(BFSU/北外)(北京/外国語系の単科大学・211=現双一流。※985ではない):外国語教育の国内最高峰で、QS言語学分野で世界18位(2025年時点)。457名以上の駐外大使らを輩出し「共和国 外交官のゆりかご」と呼ばれます。
    著名な出身者:元外交部副部長・駐英大使の傅瑩、駐米大使を務めた崔天凱、キャスターの楊瀾など。
  • 上海外国語大学(SISU)(上海・211=現双一流。※985ではない):北外と並ぶ2大外国語大学で、通訳・翻訳に強い。
    著名な出身者:女優・映画監督の陳冲、China Daily総編集長の曲瑩璞など。
  • 北京大学(北京・985・211=現双一流):総合トップ校で、外国語学院も伝統的に高水準です。

「外国語=英語や通訳」だけでなく、レアな言語(アラビア語・スペイン語・東南アジア諸言語など)を専門的に学べるのが北外・上外の強みです。中国語プラスαで多言語人材を目指すなら、この2校が定番です。北外のレベル感については別記事で詳しく解説しています。

▼ 北京外国語大学のレベル(日本の大学に例えると?)はこちら

中国語(漢語言・対外中国語)を学ぶなら

  • 北京語言大学(BLCU)(北京/留学生への中国語・中華文化教育に特化した国際型大学。※985・211・双一流はいずれも非指定だが、留学生教育では別格の存在):世界中から留学生が集まり「小国連(小さな国連)」と呼ばれ、184以上の国・地域に約22万人の卒業生を送り出しています。
    著名な出身者:カザフスタンのトカエフ大統領をはじめ、各国の要人・外交官。
  • 北京大学(北京・985・211=現双一流):漢語・中国文学の学術的な権威。
  • 北京師範大学(北京・985・211=現双一流):対外中国語教育(中国語を教える人材の養成)に強い。※大学プロフィールは「教育に強い大学」セクションを参照。

「まずは中国語をゼロからしっかり」という語学留学・予科段階なら、留学生向けの教育ノウハウが蓄積された北京語言大学が鉄板です。一方、「中国語で専門(経済・法律など)を学ぶ本科」なら、各分野の強豪校を選ぶことになります。この違いは大きいので、下の記事で整理しておくのがおすすめです。

法学に強い大学

  • 中国政法大学(北京/政治・法律系の専門大学・211=現双一流。※985ではない):北京大学・清華大学などの法学・政治学系を母体に発足した法律の名門で、「中国法学教育の最高学府」とも称されます。法曹・公務員を多数輩出。
    著名な出身者:法学者の江平、賀衛方など。
  • 中国人民大学(北京・985・211=現双一流):法学が教育部第四輪評価でA+(2017年公表)。総合大学の法学トップです。
  • 北京大学(北京・985・211=現双一流):法学院も伝統的に最高水準。

法学は中国の法制度・中国語の運用が前提になるため、留学生にとってはハードルが高めの分野です。国際法・比較法など、留学生でもアプローチしやすい切り口があるかは各大学に確認するのが確実です。

国際関係・外交学に強い大学

  • 外交学院(CFAU)(北京/外交部直属の専門大学・双一流指定。※211・985ではない):中国外交部が直接管轄する唯一の大学で、300名以上の特命全権大使を輩出した「中国外交官のゆりかご」。国際関係・外交の実務教育に特化しています。
    著名な出身者:元国務委員の戴秉国、外交部報道官を務めた耿爽・汪文斌など。
  • 北京大学中国人民大学(いずれも北京・985・211=現双一流):政治学・国際関係の学術研究で総合トップクラス。软科の政治学ランキングでも常連の上位校で、国際機関・シンクタンク・官界に人材を送り出しています。
  • 復旦大学(上海・985・211=現双一流):国際関係・地域研究に強く、上海の国際都市性を生かした研究が特徴です。

ちなみに僕が通う北京外国語大学も、457名以上の駐外大使を出した「外交官のゆりかご」。外交・国際関係は「語学+専門」で戦う分野なので、外国語大学から外交の道に進む人も多いです。

理学・工学に強い大学

  • 清華大学(北京・985・211=現双一流):工学の国内最高峰で、第四輪評価のA+学科数は全国最多(2017年公表)。数学者の華羅庚、物理学者の楊振宁(ノーベル物理学賞)ら、中国の科学史を代表する人物を輩出しています。
  • 北京大学(北京・985・211=現双一流):理学(数学・物理・化学)で総合的に強い。
  • 中国科学技術大学(合肥/理工系の精鋭大学・985・211=現双一流):基礎科学・量子情報などで世界的評価。卒業生1000人に1人が院士(アカデミー会員)という高い研究者輩出率が特徴です。
    著名な出身者:中星微電子の創業者・鄧中翰(中国工程院院士)、ハーバード大教授の荘小威など。
  • ハルビン工業大学(HIT)(ハルビン/理工系の名門・985・211=現双一流):航空宇宙・機械などの工学に伝統的に強く、中国の宇宙開発に8000人以上を送り出した「航天の名門」です。
    著名な出身者:月探査の総設計などを担った孫家栋ら、宇宙開発の中核人材。
  • 浙江大学(杭州・985・211=現双一流):工学の幅と規模で有力(詳細は「計算機・IT・AIに強い大学」セクションを参照)。

理工系は学部(本科)より大学院からの留学生が多いのが実情です。研究室・指導教員(导师)で選ぶ世界なので、「大学名」より「どの研究室か」で調べるのが正解です。

航空・宇宙(航空航天)に強い大学

  • 北京航空航天大学(北航/BUAA)(北京/理工系の名門・985・211=現双一流A類):中国の航空・宇宙工学をリードする最高峰の一つで、「国防七子」の代表校です。
    著名な出身者:有人宇宙船「神舟」シリーズ総設計師の戚発軔、国産旅客機C919の総設計師 呉光輝(ともに中国工程院院士)など。
  • 西北工業大学(西工大/NPU)(西安/理工系の名門・985・211=現双一流):航空・航天・航海の3分野を同時に手がける唯一の大学で、主要機種の総設計師を数多く輩出し「総師のゆりかご(総師摇篮)」と呼ばれます。
  • 南京航空航天大学(南航/NUAA)(南京/理工系大学・211=現双一流。※985ではない):「国防七子」の一角で、無人機(ドローン)やヘリコプターなどの研究に強みがあります。
  • ハルビン工業大学(HIT)(ハルビン・985・211=現双一流):宇宙開発の中核人材を多数輩出(詳細は「理学・工学に強い大学」セクションを参照)。

この分野は国防・安全保障に直結するため、留学生の受け入れが制限される学科もあります。志望する場合は、留学生が出願できるプログラムがあるかを事前に確認することが必須です。

コンピュータ・IT・AIに強い大学

  • 清華大学(北京・985・211=現双一流):計算機科学与技術が第四輪評価でA+(2017年公表)。AI研究でも世界トップクラスで、IT・AI起業家を多数輩出しています。
    ビジネス界の出身者:AI企業Megvii(曠視科技/顔認証)CEOの印奇など。
  • 北京大学(北京・985・211=現双一流):計算機もA+(2017年公表)で、基礎から応用まで層が厚い。AIスタートアップの創業者も多く輩出しています。
  • 浙江大学(杭州/総合大学・985・211=現双一流):AI・ソフトウェア工学に強く、産業界との連携も活発。「起業家を生む大学」として知られます。
    ビジネス界の出身者:OPPO・vivoなどを生んだ歩歩高グループ創業者の段永平、拼多多(Pinduoduo)創業者の黄崢など。

中国はAI分野で世界的に存在感が大きく、論文数・研究投資ともにトップクラスです。実際、中国の大学生は日常的にAIツールを使いこなしていて、僕も驚かされます。留学生の視点で「現地でどんなAIが使われているか」はこの記事にまとめました。

医学に強い大学

  • 北京協和医学院(北京/医学系の特殊大学・国家衛生健康委員会直属で双一流指定。※211・985ではないが医学界では別格):中国医学界の最高峰で、臨床医学・生物学・薬学などが双一流建設学科。臨床・研究ともにトップです。
    著名な出身者:婦人科の先駆者で「万嬰の母」と称される林巧稚、中国内科学の礎を築いた張孝騫など。
  • 上海交通大学(医学部)(上海・985・211=現双一流):臨床医学で国内最強クラス。
    著名な出身者:口腔顎顔面外科の権威 邱蔚六、整形外科の権威 戴尅戎(ともに中国工程院院士)など。
  • 北京大学(医学部)(北京・985・211=現双一流):総合大学の医学部として高評価。
    著名な出身者:ノーベル生理学・医学賞の屠呦呦(抗マラリア薬アルテミシニンを発見)、呼吸器医学の権威 鍾南山(SARS・新型コロナ対応で著名)など。
  • 復旦大学(医学部=上海医学院)(上海・985・211=現双一流):旧・上海医科大学を前身とする名門。
    著名な出身者:肝癌研究の世界的権威 湯釗猷(中国工程院院士、元・上海医科大学学長)など。

医学部は「英語で学べるMBBSプログラム」を持つ大学もありますが、日本人が中国で医師免許→日本で臨床、という道は制度面の確認が必須です(帰国後の国家試験受験資格など)。安易に「学べる=日本で医者になれる」ではないので、進路は慎重に。正直、医学分野は僕の専門から完全に外れるのでここで語れることは多くありませんが、本気で目指すなら大学の募集要項と日本の医師国家試験の受験資格要件を、必ず一次情報で確認してください。

芸術・デザインに強い大学

  • 中央美術学院(CAFA)(北京/美術系の専門大学・双一流指定〈美術学など〉。※211・985ではない):中国美術界の最高峰で、絵画・彫刻・デザイン全般をカバーします。
    著名な出身者:現代美術家の陳丹青、徐冰など。
  • 清華大学美術学院(旧・中央工芸美術学院)(北京/清華大学の一部・985・211=現双一流):デザイン系に特に強い。
  • 中国美術学院(杭州)(杭州/美術系の専門大学・双一流〈一流学科建設高校〉。※211・985ではない):中国近代美術の源流とされる名門です。
    著名な出身者:油画家の呉冠中、近代画壇の巨匠 林風眠・潘天寿など。
  • 中央音楽学院(北京)(北京/音楽系の専門大学・211=現双一流):音楽分野の最高峰。

芸術系は「作品(ポートフォリオ)」と「実技試験」が選考の中心で、一般の学科とは選び方も準備もまったく違います。行きたい大学が決まったら、募集要項(招生简章)で実技の内容を早めに確認しましょう。

伝媒・ジャーナリズムに強い大学

  • 中国伝媒大学(CUC)(北京/放送・メディア系の専門大学・211=現双一流。※985ではない):放送・メディアの専門大学で、新聞伝播学が第四輪評価でA+(2017年公表)。中国のアナウンサー・キャスターの一大供給源です。
    著名な出身者:CCTVキャスターの白岩松、康輝、羅京など。
  • 中国人民大学(北京・985・211=現双一流):新聞伝播学もA+(2017年公表)で、ジャーナリズム研究の王道。
  • 復旦大学(上海・985・211=現双一流):新聞学院の伝統校で、メディア経営者も輩出しています。
    著名な出身者:新浪(SINA)会長の曹国偉、光線傳媒会長の王長田(ともに新聞系出身)など。

SNS・動画大国の中国で、最前線のメディア環境を学べるのがこの分野の面白いところ。ただし言語・文化のハンデが大きい分野でもあるので、中国語力が問われます。

播音主持(アナウンサー・司会)に強い大学

  • 中国伝媒大学(CUC)(北京・211=現双一流。※985ではない):播音主持(アナウンス・司会)では圧倒的なトップ校で、CCTVをはじめ中国の放送業界に人材を送り込む本丸です。
    著名な出身者:新聞聯播キャスターの海霞、CCTV総合チャンネル司会の尼格買提など。
  • 浙江伝媒学院(杭州/メディア系の専門大学・四非〈985・211・双一流いずれも非該当〉):中国伝媒大学に次ぐ「南の放送名門」として知られ、アナウンサー・司会者を多く輩出しています。
  • 上海戯劇学院(上海/芸術系の専門大学・四非〈985・211・双一流いずれも非該当〉):演技・司会など舞台/放送系に強い名門です。

播音主持は芸術類として、発声・滑舌・容姿などの実技試験(艺考)が課される特殊ルートです。しかもネイティブ級の標準語(普通話)が前提になるため、留学生にとってはかなりハードルが高い分野。挑戦するなら、中国語の発音をとことん鍛える覚悟が必要です。

映画・映像制作に強い大学

  • 北京電影学院(BFA)(北京/映画系の専門大学・四非〈985・211・双一流いずれも非該当〉。※学科評価では別格):1950年創立の映画専門大学で、「中国電影人才の揺籃(ゆりかご)」と称される映画制作の最高峰。監督・撮影・演技・脚本まで、映画づくりを丸ごと学べます。戯劇与影視学は第四輪評価でA-(2017年公表)。
    著名な出身者:『紅いコーリャン』の張藝謀、『さらば、わが愛/覇王別姫』の陳凱歌など、中国を代表する映画監督。
  • 中央戯劇学院(北京/演劇・映像系の専門大学・教育部直属・双一流〈戯劇と映像学〉。※211・985ではない):新中国初の演劇高等教育機関で、俳優・演出の名門。演技系を目指すならここが本丸です。
    著名な出身者:国際的女優の鞏俐、章子怡(ともに表演系)など。
  • 中国伝媒大学(CUC)(北京・211=現双一流。※985ではない):戯劇与影視学も第四輪評価でA+(2017年公表)。放送・映像技術やテレビ番組制作に強く、伝媒と映像を横断して学べるのが特徴です。
  • 上海戯劇学院(上海/芸術系の専門大学・四非〈985・211・双一流いずれも非該当〉):「南の演技・映像名門」として知られ、俳優を多く輩出しています。戯劇与影視学は第四輪評価でA-(2017年公表)。

映画・映像系は実技試験(艺考)とポートフォリオ(作品)が選考の中心になる芸術類ルートで、一般の学科とは準備がまったく違います。中国は世界トップクラスの映画市場で、制作現場の熱量を肌で感じられるのが最大の魅力。

教育に強い大学

  • 北京師範大学(BNU)(北京・985・211=現双一流A類):教育学が第四輪評価でA+(2017年公表)。教員養成・教育研究の国内トップで、文学分野でも著名人を輩出しています。
    著名な出身者:ノーベル文学賞作家の莫言、『黄雀記』で茅盾文学賞を受けた蘇童など。
  • 華東師範大学(上海)(上海・985・211=現双一流):教育学A+(2017年公表)。北のBNU・南の華東という2強です。

「中国語教師(対外漢語)になりたい」人にとっても、師範系大学+北京語言大学は有力な選択肢です。

【選び方】後悔しない中国の大学の選び方|留学生が見るべき5つの軸

ここがこの記事で一番伝えたいパートです。ランキングは便利ですが、留学生が大学を選ぶときは「順位」だけ見ると失敗します。僕が実際に留学して分かった、見るべき軸を整理します。

1. 中国の大学に「偏差値」はない。ランキングは複数を見る

まず大前提として、中国の大学に日本のような「偏差値」はありません。留学生は高考(全国統一入試)を受けず、HSKや書類で選考されるからです。だから「偏差値◯◯の大学」という比較はそもそも成立しません。

代わりに使えるのが、この記事のベースにした3つのランキングです。1つだけを鵜呑みにせず、複数を照らし合わせるのがコツです。

ランキング特徴使いどころ
软科(Shanghai Ranking)中国最好学科排名毎年公開。分野別で見やすいまず全体像をつかむ(2024年版が最新)
教育部 学科評価(第四輪)A+〜Cで格付け。国の公式評価「本当に国が認めた強い学科」を確認(2017年公表)
QS by Subject国際的知名度の指標帰国後・海外就職での通用度を見る(2025年版)
留学生が使える3大ランキング
トモキ
トモキ

ランキングはあくまで参考に、自分に合った学校を選びましょう!小红书等で雰囲気をリサーチするのもおすすめです!

2. 「学科の強さ」と「大学の総合ブランド」は別物

ここは意外と見落とされがちです。総合ランキングが高い=あなたの専攻が強い、とは限りません。逆に、総合では有名じゃなくても特定分野では全国トップ、という「専門大学」もたくさんあります(対外経済貿易大学、中国政法大学、北京語言大学など)。

就職で「大学名のブランド」を重視するのか、「専攻の中身」を重視するのか。自分がどっち軸なのかを先に決めると、選びやすくなります。

3. 留学生にとっての“本当の選択軸”は、ランキングの外にある

正直に言うと、僕が「もっと早く知りたかった」と思う選択軸は、ランキングに載っていない部分でした。

  • 授業の言語(中国語コース or 英語コース):中国語力が不安なら英語コースの有無は死活問題
  • 留学生の受け入れ体制:留学生オフィス・日本人コミュニティの有無で生活の難易度が激変
  • 都市(北京・上海・地方):生活費・気候・インターン機会が大きく違う
  • 学費・奨学金:同じ「本科」でも大学・都市で費用感が変わる
  • 卒業後の進路:その大学から中国就職・日本就職・大学院進学の実績があるか

偏差値55の高校から中国政府奨学金で北外に来た僕の実感として、「ランキング上位に無理に入る」より「自分が伸びられる環境か」で選んだ方が、留学は成功します。ランキングはあくまで“最初のふるい”として使ってください。

正直に言うと、僕は大学選びをランキングだけで決めていません。中国に行ったことがなく、両親も中国をよく知らなかったので、まずは「親が安心できる、国際的な大都市(北京か上海)」という条件から入りました。そのうえで北京外国語大学を選んだのは、留学生が多くて外国人に友好的な空気があり、外国語大学としては国内トップ、しかも国際商学院の先生が親身に対応してくれたからです。専攻の「国際経済貿易」は、成長著しい中国で経済を学ぶ意義に加えて、金融・マーケティングなど幅広く選べて英語で受ける授業もある——この“幅の広さ”に惹かれて決めました。

分野が決まったら、次に読んでほしい記事

行きたい分野・大学の当たりがついたら、次は「入れるのか」「いくらかかるのか」「学部の中身は?」を具体的に調べる段階です。関連記事をまとめておきます。

よくある質問(FAQ)

Q1. 中国のトップ校って、日本の大学でいうとどのレベル?

あくまで目安ですが、清華大学・北京大学はQS総合で世界トップ20クラス(2025年時点)で、これは日本の東京大学と同等かそれ以上の世界順位です。分野トップ校(人大の経済、北師大の教育など)も、その分野では日本の難関国立大に匹敵する評価を受けています。ただし「日本の偏差値◯◯」と直接換算はできない点に注意してください。

Q2. 文系でも狙える?理系じゃないと厳しい?

むしろ留学生には文系(経済・経営・国際貿易・国際関係語学)の本科が人気です。理工系・医学は大学院+研究室単位の世界になりがちですが、文系は本科から入りやすく、英語コースを持つ大学も多いです。僕の専攻も国際経済貿易(文系寄り)です。

Q3. 英語だけで卒業できる専攻はある?

あります。経済・経営・国際関係などで「英語コース」を設ける大学が増えています(IELTS等が必要)。ただし英語コースでも生活は中国語なので、「中国語ゼロで全部OK」ではありません。募集要項で授業言語を必ず確認してください。

Q4. ランキング上位じゃないと就職に不利?

一概には言えません。中国就職なら大学ブランドと現地ネットワークが効きますが、日本就職なら「中国語+英語+日本語」という語学の掛け算や、現地インターン経験の方が効く場面も多いです。大学名だけで決まるわけではない、というのが僕の実感です。

Q5. HSKは何級あればいい?

中国語コースの本科ならHSK5級〜6級が目安(大学・学部による)。英語コースならHSK不要でIELTS等が求められることが多いです。足りない場合は予科(予備コース)で中国語を鍛えてから本科、という道もあります。ちなみに僕自身は、本科入学時はHSK5級でした。実は正規のHSKを受け切れなかったのですが、学院が用意してくれたHSK5級相当の模擬試験で180点以上(合格ライン)を取り、それで入学が認められました。

Q6. 北京と上海、どっちの大学がいい?

分野の強豪校で選ぶのが基本ですが、都市の性格も違います。北京は政治・語学・総合大学が集中上海は金融・国際ビジネス・外資インターンに強い傾向です。生活費や気候も違うので、「学びたい分野の強豪校がどっちの都市に多いか」で絞ると選びやすいです。

Q7. 有名じゃない専門大学って、行って大丈夫?

むしろ分野特化の専門大学は「その業界での就職に強い」ことが多いです(対外経済貿易大学=貿易実務、中国政法大学=法曹など)。総合ランキングの順位は低めでも、業界内の評価とネットワークは抜群、というケースは珍しくありません。

まとめ:ランキングは“入口”、決め手は「自分が伸びられるか」

この記事では、分野別に中国の強豪大学を早見表つきで紹介しました。ポイントを整理します。

  • 中国の大学は分野ごとに強豪校がはっきり分かれる(総合トップ=自分の専攻が強い、ではない)
  • ランキングは软科・教育部学科評価・QSの3つを照らし合わせるのがコツ
  • 「第五輪」の順位はネットに出回っていても公式非公開=参考程度
  • 留学生の本当の選択軸は授業言語・受け入れ体制・都市・費用・進路など、ランキングの外にある
  • 偏差値55の高校から来た僕の結論:「順位」より「自分が伸びられる環境か」で選んだ方が留学は成功する

気になる分野が見つかったら、ぜひ関連記事(偏差値・費用・学部の中身)から深掘りしてみてください。あなたの「この分野を学びたい」が、ぴったりの大学につながりますように!

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