中国留学、エージェントは本当に必要?現役留学生がその疑問に答えます!

中国留学ブログ
この記事を書いた人

北京外国語大学 国際商学部4年。21歳純日本人、中国政府奨学生。

学生会会長や大学の広報大使として、イベント企画・SNS運営・国際交流活動を行う傍ら、コンサルティング会社で市場調査やデータ分析を経験。

日本語・中国語・英語を使いこなし、中国留学に関する体験談や現地情報を発信中。SNSにて、留学に関する相談も受け付けています。

小南 朋輝(Kominami Tomoki)をフォローする

「中国に留学したい!」

その大きな夢に向かって一歩踏み出そうとしている今、きっと期待で胸がいっぱいなことでしょう。でも同時に、「何から始めたらいいんだろう?」という不安も感じていませんか?
その興奮と不安の中で、留学を考えるすべての人が最初にぶつかる大きな選択。それが、留学エージェントにお願いするか、それとも全部自分で準備するかという問題です。

この記事は、どちらかが絶対に正しいと決めるものではありません。留学を目指すあなた自身、そしてお子様の挑戦を応援する保護者の皆さんが、それぞれの状況や予算、性格に合ったベストな方法を自信を持って選べるように、具体的な情報や判断材料をお届けします。

僕の個人的な意見としてはこうです。

お金に余裕がない方は、高額な料金を払ってまでエージェントにお願いする必要はありません

なぜそう言い切れるのかも体験談を交えて解説していきます。

エージェントが何をしてくれるのかを正しく知り、それぞれのメリット・デメリットを比べながら、あなたにぴったりの選択肢を見つけるお手伝いができたら嬉しいです!

留学エージェントって何をしてくれるの?あなたの留学パートナー

留学エージェントの利用を考える前に、まずは彼らが具体的に何をしてくれるのかをしっかり理解しておくことが大切です。エージェントは、ただ手続きを代行してくれるだけでなく、あなたの留学を成功に導くための頼れるパートナーになってくれる存在です。

1. 出発前の手厚いサポート

エージェントが提供するサービスの中心は、時間も手間もかかる出発前の準備を、全面的にサポートしてくれることです。

  • カウンセリングと留学計画づくり
    「中国で何かを学びたい」という漠然とした気持ちを、具体的な計画に落とし込む最初のステップです。あなたの目標や学力、予算に合わせて、最適な都市、学校、プログラム(語学研修、大学進学、武術や書道のような文化体験など)を提案してくれます。
  • 出願手続きの代行
    これはエージェントを利用する大きなメリットの一つです。大学の公式サイトや願書が中国語のみの場合も多く、中国語に慣れていない人にとっては非常に大変な作業です。エージェントは、複雑な出願手続きを代行し、必要な書類をミスなく、期限内に提出できるよう管理してくれます。
  • ビザ申請のサポート
    ビザの取得は、多くの人が不安に感じる難しい手続きです。エージェントは、どのビザが必要か、どんな書類を準備すればいいかといった専門知識でサポートしてくれるので、申請のミスによる遅れや却下のリスクを減らすことができます。
  • 航空券・滞在先・保険の手配
    エージェントは、航空券の予約、学生寮などの滞在先の手配、そして留学に必須の海外旅行保険の加入まで、まとめて手配してくれることが多いです。これにより、あちこちの業者と自分で連絡を取る手間が省けます。
  • 渡航前の準備
    出発前にはオリエンテーションがあり、現地での生活に関する具体的なアドバイスや、詳しい持ち物リストをもらえます。エージェントによっては、留学生活にスムーズに慣れるための簡単な中国語レッスンを提供している場合もあります。
トモキ
トモキ

留学に必要な準備が全て網羅されてますね!

2. 出発後も安心!現地と帰国後のサポート

良いエージェントの価値は、日本を出発したら終わりではありません。むしろ、現地での生活が始まってから、そして帰国後まで続くサポートにこそ、価値があります。これは、子供の安全を願う保護者の方にとって、特に重要なポイントです。

  • 現地での生活スタートを支援
    多くのエージェントは、空港への出迎え、大学での授業登録、銀行口座の開設、スマホのSIMカード契約といった、到着直後の重要な手続きをサポートしてくれます。僕の同級生の体験談では、「自分一人では大学に辿り着けていなかった」という声もあり、この最初のサポートがどれだけ心強いかがわかります。
  • 緊急時の頼れる連絡先
    保護者の方にとって最も価値があるサービスが、24時間対応の緊急連絡先かもしれません。ある利用者は、体調を崩した際に夜遅くでもエージェントの緊急電話サポートに助けられ、無事に帰国できたと語っています。このサービスは、万が一の時にお子様が一人で困ってしまうのではないか、という親の深い不安に応える、非常に重要な価値を持っています。
  • 将来のキャリア相談
    良質なエージェントは、留学中だけでなく、その先のキャリアまで考えてくれます。帰国後のキャリアカウンセリングや就職支援を提供することで、留学経験を将来の仕事に活かすための手助けをしてくれます。
トモキ
トモキ

渡航後や卒業後にどうするかも相談できるのは良いポイントですね!

エージェント利用のメリット:時間と安心を買うという考え方

エージェントを利用することは、単に「楽をする」ためだけではありません。留学という大きな目標を達成するための時間、精神的な負担、そして安全を確保するための投資と考えることができます。

1. 時間と労力を大幅に節約できる

エージェントを利用する最大のメリットは、複雑で時間のかかる作業を専門家に任せられる点です。特に中国留学では、大学の公式サイトや出願書類が中国語と英語のみということが多く、初心者が自力で進めるのはとても大変です。

これらの手続きを任せることで、あなたは出発前の貴重な時間を、本来集中すべき中国語や他の科目の勉強に使うことができます。この語学力こそが、現地での学習や生活の質を大きく左右するからです。

2. 専門家と一緒だから、手続きが確実で安心

留学準備には、失敗が許されない手続きが多くあります。ビザ申請の小さなミスや、大学の出願締め切りを忘れるといったことは、留学計画そのものを台無しにしかねません。エージェントは専門家として、これらの手続きを正確かつスムーズに進めるための専門知識と経験を持っています。

中国留学に必要な情報を分かりやすくまとめてくれるため、留学生活を具体的にイメージしながら、安心して準備を進めることができます。

3. いざという時のための「お守り」

この点は、ご本人だけでなく、特に保護者の方の不安を解消してくれる大きな要素です。緊急時に日本語で相談できる窓口があることの価値は非常に大きいです。先ほどの体験談のように、病気になった際にエージェントが深夜でも迅速に対応してくれたという事実は、エージェントに支払う費用が、万が一の時の重要なサポートを得るための対価であることを示しています。このサポートは、病気や事故だけでなく、学校でのトラブルや住まいの問題など、予期せぬ困難が起きた時にも頼りになります。

【衝撃】費用はこれだけ違う!コスト比較

では、最も気になる「費用」について、あくまで一つのモデルケースとして比較してみましょう。

実際の金額は、

  • エージェントのサポート範囲(出願のみ/ビザサポート込み/現地サポート付き など)
  • 申し込む大学の種類や学部
  • 出願する学校数(1校のみか、複数校か)
    によって大きく変わります。実際に、エージェントを利用して中国留学をしている同級生数名にアンケートを取ったところ、費用はサポート内容によって幅がありますが、10万円から42万円という結果でした。

    ここでは、フルサポート型エージェントを使い、1〜2校に出願するケースを前提とした、イメージしやすい目安としてご覧ください。
費用項目エージェント利用 (目安)自力申請 (目安)
エージェント手数料〜220,000円前後0円
大学への申請料約12,000円約12,000円
書類翻訳・郵送費など0円 (パックに含む場合)約7,000円
ビザ申請実費約8,500円約8,500円
合計(モデルケース)約20〜25万円約2〜3万円

このように、ケースにもよりますが、十数万〜20万円前後の差が生まれることが多いです。

仮に20万円分を節約できれば、中国での生活費(食費なら約4〜5ヶ月分、寮費なら2〜3ヶ月分)を賄うことができます。

また、エージェントに頼むことで節約できる時間を「手続き全体で約20時間程度の手間が減る」と仮定すると、20万円 ÷ 20時間 = 時給1万円の仕事を他人に依頼しているのと近いイメージになります。学生にとって、この水準の対価を「安心料」として支払うかどうかが、一つの判断ポイントと言えるでしょう。

全部自分でやってみる!自力での留学準備とその現実

一方で、エージェントに頼らず、すべてを自分の力で申請から渡航までをやり遂げるという方法にも、大きな魅力と価値があります。ただし、その道を選ぶには、メリットだけでなく大変な点も理解しておく必要があります。

1. 自力でやり遂げることで得られるもの

まずは日本の公的機関である日本学生支援機構(JASSO)が挙げている自力で手続きを行うことのメリットを見ていきましょう。

  • 人間的な成長
    このプロセスを通じて、独立心、問題解決能力、自己管理能力が身につきます。複雑な手続きを乗り越え、締め切りを管理し、文化の壁を越えて直接やり取りをする経験は、留学生活だけでなく、その後の人生においても大きな財産となります。
  • 深い理解と自由な選択
    自分で学校や教育制度について調べることで、留学先への理解が深まり、本当に自分に合った学校を選ぶことができます。すべてのプロセスを自分で管理しているため、途中で目標が変わった時にも柔軟に対応しやすいです。
  • 実践的な語学力の向上
    大学の担当者と直接(多くは中国語か英語で)メールや電話でやり取りをすることは、日本にいるうちから語学力を実践的に鍛える絶好のチャンスです。
トモキ
トモキ

僕自身も自力で準備を進める中で、留学に対するモチベや自信がつきました!

2. 自分で大学に申請する際のやることリスト

ここでは、自分で中国の大学申請の準備を進める場合にどんな作業が必要になるか、その概要を見てみましょう。

  • 主なタスク
    パスポートの申請、大学のリサーチと出願、健康診断(長期留学の場合)、ビザ取得、航空券の手配、保険加入、そして空港から大学までの行き方を調べるなど、すべてを自分で行う必要があります。
  • 実際の留学経験者が語る現実
    とある中国留学経験者は、ビザ申請の準備と同時にアパートの退去手続きを進め、大量の荷造りに追われるなど、そのプロセスがいかに大変だったかを語っていました。やることが非常に多いため、綿密なToDoリストを作り、一つずつ着実にこなしていく管理能力が求められます。

3. 自力で進めるリスク:注意すべきポイント

自力で準備を進めることの裏には、いくつかのリスクも存在します。これらのリスクを理解しておくことが、後悔しない選択をするために重要です。

  • 情報が多すぎて混乱する
    専門家のアドバイスがないため、インターネット上の膨大な情報の中から、どれが本当に信頼できる情報かを見極めるのが難しくなります。その結果、自分に合わない選択をしてしまう可能性があります。
  • 費用を意識しすぎて、質の低い留学になる危険性
    「とにかく安く!」と費用ばかりを気にしていると、教育の質が低い学校や、安全でない滞在先を選んでしまう危険があります。留学の目的は、安く海外へ行くことではなく、質の高い経験を得ることだという点を忘れないようにしましょう。
  • 手続き上の致命的なミス
    書類の不備一つで、ビザが下りなかったり、大学から入学を断られたりする可能性があります。誰もチェックしてくれないため、すべてのミスの責任は自分自身にあります。
  • トラブル発生時に誰も助けてくれない
    現地で問題が起きた時、自力で留学に来る学生は完全に一人で対処しなければなりません。慣れない環境でのトラブル対応は、想像以上に大きなストレスになることがあります。

全て自力で準備し、留学するという選択は、自由と達成感という大きな魅力がある一方で、同等の責任とリスクも伴います。この方法が向いているかどうかは、その人の能力よりも、むしろ計画性や精神的な強さ、予期せぬ事態への対応力といった性格によるところが大きいと言えます。

トモキ
トモキ

大変だけど、一つずつ慎重に準備を進めれば大丈夫!

自力申請は「難しくない」と言える理由

「安くなるのは分かるけど、やっぱり自分だけでやるのは怖い」と思うかもしれません。

しかし、現代には自力申請を助けてくれる強力な武器があります。

1. AI翻訳ツールの進化

「DeepL」や「ChatGPT」を使えば、中国語の募集要項も一瞬で自然な日本語に翻訳できます。大学への問い合わせメールも、AIに「入学担当者に送る丁寧なメールの中国語を作って」と頼めば、数秒で作成してくれます。これで「語学力の問題」は解決します。

2. 学校のリアルな様子はSNSでチェックできる

また、最近はYouTubeやTikTokで大学名を検索するだけで、キャンパスの雰囲気や寮の様子、周辺環境を映した動画がたくさん見つかります。オープンキャンパスの公式動画だけでなく、現地の学生が撮影したVlogも多いので、「どんな学生が多いのか」「キャンパスの空気感は自分に合いそうか」といったポイントもイメージしやすくなります。

自力でやるからこそ得られる「成長」と「自信」

僕が自力申請をおすすめする理由は、節約だけではありません。

留学の手続きを自分で行うこと自体が、中国での生活に必要な能力を鍛えるトレーニングになるからです。

中国に到着すると、銀行口座の開設、SIMカードの契約、寮のネット接続など、すべて自分でやらなければならない手続きが山積みです。

もし、日本にいる間の手続きをすべてエージェント任せにしていると、現地でシステムのエラーや言葉の壁にぶつかった時、どう対処していいか分からず途方に暮れてしまうかもしれません。

一方で、自力で申請を進めた人は、「翻訳アプリを使って意味を理解する」「分からないことはチャットで担当者に聞く」という作業に慣れています。このデジタルサバイバル能力こそが、中国留学を成功させるための重要なスキルなのです。

トラブルが起きても「まあ、ネットで調べればなんとかなる」と思える自信。これこそが、自力申請で得られる最大の財産です。

結論:あなたはどうすべき?

最後にまとめます。

こんな人は「エージェント利用」がおすすめ:

  • どうしても失敗したくない、寮を100%確保したい人(特に北京大学や清華大学などの人気校)。
  • 手続きに割ける時間が全くないほど忙しい人。
  • 親御さんが心配性で、第三者のサポートが留学の条件になっている人。
  • お金に十分な余裕があり、安心をお金で買いたい人。

こんな人は「自力申請」がおすすめ(筆者の推奨):

  • 費用を少しでも節約したい人
  • 「何かあればネットで検索して解決する」という作業に抵抗がない人。
  • 留学を通じて、語学だけでなく「生き抜く力」や「問題解決能力」を身につけたい人。

私の周りの友人も、エージェントを使わずに申請している人がたくさんいます。エージェントなしでの中国留学は十分に可能です。

1. まずは「お試し」から始めてみませんか?

最初から「無理だ」と決めつけず、まずは志望大学のホームページを見てみてください。翻訳ツールを使えば、意外と読めることに気づくはずです。

そして、「やっぱり難しいな」と思った時点で、エージェントの無料相談を利用しても遅くはありません。

困ったことがあれば、いつでも連絡してください!

ここまで読んで、「自分でやってみたいけど、ここだけ分からない」「大学選びで迷っている」という方がいれば、ぜひ僕の「問い合わせフォーム」か「SNS」に連絡してください。

先日、中国留学に関する情報交換ができるコミュニティを立ち上げました!
ぜひお気軽にご参加ください👇

https://x.com/i/communities/1970802485502828911

最新の現地情報や、自力申請の具体的なコツを発信していますし、個別の質問にもお答えしています。

留学は、準備の段階からすでに始まっています。

皆さんの中国留学が素晴らしい経験になるよう、応援しています!

タイトルとURLをコピーしました