中国留学なら「普通本科」をおすすめする理由|交換・語学留学との違いは?後悔しない選び方を解説

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北京外国語大学 国際経済与貿易学部3年。21歳純日本人、中国政府奨学生。

学生会会長や大学の広報大使として、イベント企画・SNS運営・国際交流活動を行う傍ら、コンサルティング会社で市場調査やデータ分析を経験。

日本語・中国語・英語を使いこなし、中国留学に関する体験談や現地情報を発信中。SNSにて、留学に関する相談も受け付けています。

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中国への留学は、単に中国語を学ぶだけでなく、あなたの未来のキャリアを大きく左右する重要な選択です。中国の大学には、短期の語学コースから大学で専門分野を学ぶコースまで、本当にたくさんの選択肢があります。

ぼくは最初、漢語本科留学を目指していましたが、途中で普通本科志望に切り替えて、現在は北京外国語大学で国際経済貿易を学び、AI関連の会社でインターンをしています。

中国留学を考えるとき、多くの人が「どうすれば中国語が話せるようになるか?」と考えがちです。しかし、本当に大切な問いは、「中国語を使って、自分は何をしたいのか?」です。

そこで重要になるのが、「中国語+α(アルファ)」という考え方です。これは、流暢な中国語能力をベースに、何か専門的な知識やスキル(=α)を掛け合わせること。中国の大学では、経済学、法学、工学、医学、経営学など、さまざまな専門分野を学べます。 この「α」こそが、他の多くの中国語スピーカーとあなたを差別化し、あなただけの価値を生み出す鍵となります。

中国語をゴールにするのではなく、専門性を高めるための「道具」として使いこなす。この考え方が、中国留学を成功させるための第一歩です。

この記事では、たくさんの選択肢の中から、あなたの将来にとって最も価値のある道、つまり「普通本科留学」がなぜベストな選択なのかを、具体的にお伝えします。中国留学に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください!

3つの留学スタイルを徹底比較!

中国への長期留学を考えるとき、主に3つの選択肢があります。「普通本科」「漢語本科」「交換留学」です。それぞれの特徴をしっかり理解し、自分に合った道を見つけることがとても重要です。

1. 各留学スタイルの特徴

  • 普通本科
    これは「正規留学」とも呼ばれ、4年から5年間、中国の大学に正式に入学し、中国人学生と全く同じ環境で専門分野を学ぶプログラムです。入学するにはHSK5級~6級という高い中国語レベルが必要で、卒業すれば中国の正式な大学卒業資格(学士号)がもらえます。これは、単なる留学経験ではなく、中国の大学を卒業したという正式な学歴を手に入れることを意味します。
  • 漢語本科
    これは、外国人留学生だけを対象にした4年制のコースです。主な目的は中国語そのものを学ぶことで、授業は中国語学、中国文学、歴史、文化などが中心になります。入学に必要な中国語レベルは普通本科より低く、HSK3級~4級程度で入れる大学もあります。卒業すれば学士号はもらえますが、学ぶ環境は中国人学生とは別で、専門性も言語や文化の分野に限られます。
  • 交換留学
    日本の大学に在籍しながら、その大学と協定を結んでいる中国の大学へ半年から1年間留学する制度です。学位取得が目的ではない「進修生(訪問学生)」という身分になり、多くの場合、留学生向けの語学クラスで学びます。学位はもらえず、中国で取得した単位を日本の大学の単位として認めてもらうことが主な目的です。

2. どのスタイルが自分に合っている?比較表でチェック!

3つの選択肢の違いを、あなたの将来のキャリアという視点から比較してみましょう。

中国留学主要プログラムの戦略的比較

特徴普通本科漢語本科交換留学
期間4~5年4年0.5~1年
主な目的専門分野の学位取得中国語の学位取得語学・文化体験
クラスメート中国人学生+留学生留学生のみ留学生のみ(主に)
入学時の語学要件HSK 5~6級HSK 3~4級HSK 4級以上が目安
学習の焦点「中国語で専門を学ぶ」「中国語を学ぶ」語学力向上と異文化理解
得られる学位中国の学士号中国の学士号なし(単位互換が主)
キャリア価値中国語+専門スキル中国語スキルのみ専門性の証明にはならず

この比較で最も重要なポイントは、「学習の焦点」です。普通本科が中国語を「道具」として専門知識を深める「中国語で学ぶ」スタイルなのに対し、漢語本科や交換留学は中国語そのものを「目的」として「中国語を学ぶ」スタイルです。この違いが、卒業後のあなたの可能性に大きな差を生むのです。

普通本科は、専門知識、高度な中国語能力、クラスメートとの人脈、そして異文化への適応力という、4つの重要な資産を同時に手に入れられる唯一の方法です。一方で、漢語本科は専門性が身につきにくく、交換留学は期間が短いため、いずれも中途半端になりがちです。この違いを理解することが、あなたの未来にとって最良の選択をするための第一歩です。

交換留学のメリットと、知っておきたい限界点

交換留学は、費用面のサポートが受けられたり、日本の大学の単位として認められたりするため、とても人気のあるプログラムです。しかし、将来中国で本格的にキャリアを築きたいと考えているなら、交換留学は「貴重な体験」以上のものにはなりにくい、という現実も知っておく必要があります。

1. 「体験」が中心になりがち

交換留学の最大の限界は、その期間の短さです。半年から1年という限られた時間では、文化に触れたり、日常会話のレベルを上げたりすることはできますが、専門的な知識やスキルを深く身につけるのは非常に難しいでしょう。留学の主な目的が、日本の大学を4年間で卒業するための単位取得にあるため、学びはどうしても断片的になりがちです。その結果、履歴書に「留学経験あり」とは書けても、それがあなたの専門能力を証明するものにはなりにくいのです。これは、キャリアの土台となるインターンシップなどに参加するチャンスを逃すことにも繋がります。

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トモキ
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2. 「進修生」という立場のリアル

さらに知っておくべきなのは、交換留学生の多くが「漢語進修生(中国語訪問学生)」という立場になることです。これは学位取得を目的としない学生のことで、学ぶ場所も、中国人学生が専門を学ぶ教室ではなく、世界中から集まった留学生だけがいる語学クラスがほとんどです。つまり、中国の大学のキャンパスにはいるものの、実際には大学付属の語学学校に通っているのとあまり変わりません。中国人学生たちが真剣に学ぶアカデミックな環境からは切り離され、留学生同士で交流する時間が大半を占めることになります。

3. 「有名大学の学生」という肩書だけでは不十分

北京大学や復旦大学といった有名大学の学生証を手にし、そのキャンパスで生活することは、素晴らしい経験です。しかし、そこで受けている教育は、それらの大学が本来提供している高度な専門教育とは異なり、留学生向けにアレンジされたものです。採用担当者、特に中国の事情に詳しい人は、この違いをよく理解しています。履歴書に書かれた大学の名前と、あなたが実際に得た学びとの間には、大きな差があるのです。交換留学では、大学の「ブランド」を借りることはできても、その「中身」である高度な専門性を得ることは難しいのです。

交換留学は、異文化を理解し、視野を広げる上で非常に価値のある経験です。しかし、それを中国でのキャリアの土台と考えるには、少し心もとないかもしれません。

なぜ「漢語本科」だけでは不十分なのか?

4年間かけてじっくり中国語を学ぶ「漢語本科」。中国語を極めたい人にとっては、最も魅力的な選択肢に見えるかもしれません。しかし、競争の激しい現代の就職市場、特に中国市場においては、この選択があなたの可能性を狭めてしまうこともあります。その理由は、中国語を「目的」にしてしまうという戦略的なミスにあります。

1. 中国語は「道具」か、それとも「ゴール」か

この記事でぼくが念を押してお伝えしたいのは、「中国語はゴールではなく、専門性を発揮するための道具である」ということです。漢語本科のカリキュラムは、この考え方とは逆の方向に進みがちです。4年間かけて「道具」そのものを磨き続けますが、その道具を使って何を作るのか、という最も重要な部分が抜け落ちてしまうのです。カリキュラムは、最初の1~2年で集中的に中国語を学び、後半では中国文化や歴史、文学といった科目が中心となります。これらは教養を深める上で価値がありますが、ビジネスやテクノロジーといった現代の市場で直接求められる専門スキルには繋がりにくいのが現実です。その結果、卒業生は「中国語にとても詳しい人」にはなれても、「中国語でビジネスができる専門家」にはなりにくいのです。

トモキ
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中国語を使って何をしたいのか、まずは考えてみましょう!

2. 厳しい就職市場での戦い

漢語本科の卒業生が就職活動で向き合うことになるのは、2つの強力なライバルグループです。

一つ目は、日本語が堪能な中国人学生です。中国の大学の日本語学科からは、毎年多くの卒業生が生まれます。彼らはネイティブの中国語と高い日本語能力を持ち、さらに自国の文化やビジネス習慣を深く理解しています。企業から見れば、日本人を雇うよりも低いコストで、同等以上の能力を持つ人材を確保できるため、非常に魅力的です。通訳や翻訳、日系企業の事務職といった、語学力がメインの仕事で、漢語本科を卒業した日本人が彼らより優位に立つのは非常に難しいでしょう。

二つ目は、「普通本科」を卒業した日本人留学生です。彼らは、あなたと同等かそれ以上の中国語能力を持ちながら、さらに経済学や工学といった明確な専門分野の学位を持っています。まさに企業が求める「中国語+α」を体現した人材であり、専門職の採用において、漢語本科の卒業生が太刀打ちするのは困難です。

3. 留学生だけの環境とキャリアの選択肢

漢語本科の学習環境は、交換留学と同じく、留学生だけで構成されています。これは、中国で最も優秀な学生たちが繰り広げる真剣な学びの場から、切り離されていることを意味します。本来の大学教育が持つ緊張感や、中国人学生と一緒に課題に取り組む中で得られる実践的なコミュニケーション能力を養う機会が、構造的に失われてしまっているのです。

さらに、カリキュラムが人文科学系に偏っているため、卒業後のキャリアは通訳・翻訳、観光、教育といった分野に限定されがちです。これらの分野は、まさに先ほど述べた日本語が堪能な中国人卒業生が最も多く、競争が激しい市場です。一方で、IT、金融、製造業の技術職といった、より専門性が高く、需要の大きい分野への道は狭まってしまいます。漢語本科を選ぶことは、自らキャリアの選択肢を狭め、最も競争の激しいフィールドに飛び込むことを意味する可能性があるのです。

普通本科留学の本当の価値とは?得られる4つの大きなメリット

他の選択肢の限界を見てきたところで、いよいよ「普通本科」がなぜ中国留学のベストな選択なのか、そのすごい価値について掘り下げていきましょう。この道で得られるのは、単なる卒業資格や語学力だけではありません。中国という社会の内部で活躍できるプロフェッショナルへと、あなた自身を成長させるための4年間です。

1. 中国人トップエリートと学ぶ本物のアカデミック体験

普通本科の最大の特徴は、中国人学生と全く同じ環境で学ぶことです。同じ教室で、同じ先生から、同じテストを受け、専門分野を学びます。留学生だからといって、授業が簡単になったり、手加減されたりすることは少ないです(稀に優しくしてくる先生もいますが笑)。これは、中国のトップレベルの学生たちが真剣に学ぶ、厳しい学問の世界に飛び込むことを意味します。この経験を通じて得られる知識の深さは、他のどの留学スタイルとも比べ物になりません。

2. 厳しい環境があなたを鍛える「競争力」

中国の大学の学生たちは、驚くほど勉強熱心です。彼らにとって大学は人生をかけた競争の舞台。図書館はいつも満席で、早朝からキャンパスのあちこちで熱心に勉強する姿を見かけます。このような環境に身を置くことで、専門知識はもちろん、論理的に考える力、自分の意見をしっかり伝える力、そして高いプレッシャーの中で結果を出す強さが自然と身につきます。この厳しい競争を4年間乗り越えたという事実そのものが、あなたの能力を証明する何よりの証拠になります。

3. 市場価値の高い「中国語+α」のスキルが完成する

普通本科での4年間は、理想的なスキルセット「中国語+α」を完成させるための最高のプロセスです。卒業するとき、あなたは単なる「中国語が話せる日本人」ではありません。「中国の大学で経済学の学位を取った専門家」として、その能力が客観的に証明されます。この学位は、中国や日本の企業にとって非常に価値が高く、あなたの能力を何よりも雄弁に物語ってくれます。

4. 一生の財産となる本物のネットワーク

4年間、寮生活を共にし、グループ課題で協力し、時にはライバルとして競い合う中で、各国の留学生や中国人同級生との間に生まれるのは、表面的な付き合いではない、深い人間関係を築くことができます。卒業後、彼らとの繋がりは、あなたのビジネスやキャリアにおいて、お金では買えない貴重な財産となるでしょう。

この究極の没入体験を通じて、あなたは「日本の視点を持つ、中国で教育を受けたプロフェッショナル」という、誰にも真似できないユニークな存在へと成長します。日本の良さを理解しつつ、中国の現場で中国人と対等に渡り合える。この特別な立ち位置こそ、グローバル企業が今最も求めている人材像なのです。

トモキ
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旅行先で各国の友達に会えるのも嬉しい瞬間です!

普通本科の経験は、就職でどう活きるのか?

普通本科で得た学びや経験は、卒業後の就職活動において、具体的で強力な武器になります。中国の就職市場のリアルを知れば、なぜ「中国語+α」のスキルセットが成功に不可欠なのかが、はっきりとわかるはずです。

1. 中国の就職市場のリアル

まず知っておくべきなのは、中国で就職する場合、中国語が話せることは特別なスキルではなく、仕事をする上での大前提だということです。市場は非常に競争が激しく、年齢や国籍に関係なく、具体的な成果が評価される実力主義の世界です。このような環境で、ただ「中国語が話せる」というだけでは、より低い給料で雇える現地のバイリンガル人材に勝つことは難しいのです。

2. なぜ「中国語+α」を持つ人材が求められるのか

企業、特に中国にある日系企業が日本人を雇うのには、はっきりとした理由があります。それは、現地の中国人スタッフだけでは担えない、特定の役割を期待しているからです。例えば、日本の本社とのスムーズな連携、日系のお客様への対応、日本式の品質管理といった専門的な仕事です。これらの仕事をするには、日本語能力や日本のビジネス文化への理解はもちろん、中核となる専門スキル(営業、技術、財務など)が絶対に必要です。

普通本科の卒業生は、この企業のニーズに完璧に応えることができます。中国のトップ大学で専門分野の学位を取得したことで、その分野の専門家としての「信頼性」が証明されています。同時に、4年間の厳しい環境で培った高度な中国語能力と文化理解により、現地のチームとスムーズに協力し、日本側との「橋渡し」役を担うことができます。漢語本科の卒業生には専門性が、交換留学生には経験の深さが足りません。企業が最も価値を置く「専門性を持った、文化の架け橋」になれるのは、普通本科の卒業生だけなのです。中国語ができる人材の需要は高まっていますが、それは単に言葉ができる人ではなく、各分野のプロフェッショナルが、中国という舞台で活躍するための需要なのです。

「普通本科」留学を実現するための具体的なステップ

「普通本科」が魅力的なのはわかったけれど、「どうすればその高いハードルを越えられるの?」と思いますよね。特に、入学条件であるHSK5級~6級という高い中国語レベルは、大きな壁に感じるかもしれません。しかし、正しい戦略と準備をすれば、この道は決して夢ではありません。

1. HSK5級・6級という壁を乗り越える方法

HSK6級は、5,000語以上の単語を覚え、専門的な文章をスムーズに読み書きできるレベルが求められる、中国語学習の最高峰です。このレベルに到達するには、計画的な学習が不可欠です。

成功の鍵は、過去問題集を徹底的にやり込むことです。出題の傾向を掴み、時間配分に慣れることが重要です。特に読解パートは時間との戦いなので、速く読む練習が欠かせません。単語力を増やすことが最も大切で、単語帳を繰り返し使うだけでなく、過去問に出てきた知らない単語を一つひとつ着実に覚えていく地道な努力が必要です。また、リスニングは、音声を聞きながらスクリプトを読んだり、聞こえた音声を書き取ったりする練習が非常に効果的です。日本にいるうちから、こうした基礎学習をしっかりやっておくことが、留学後の伸びを大きく左右します。

2. 目標への近道!「予科」制度

高校を卒業した時点でHSK5級や6級に達していなくても、心配ありません。最も現実的で効果的な方法が「予科」制度の活用です。これは、大学が本科入学を目指す留学生のために設けている半年~2年の準備コースで、多くの有名大学がこのプログラムを提供しています。

予科では、本科の授業についていけるだけの高度な中国語能力を集中的に学びます。語学トレーニングに加えて、将来の専攻に合わせて数学や物理といった基礎科目を中国語で学ぶ授業もあり、専門用語に慣れる絶好の機会になります。予科は単なる語学学校ではなく、

本科へのスムーズな橋渡しを目的とした、大学教育の一部です。真面目に授業に取り組めば、高い確率で本科への道が開かれます。予科は遠回りではなく、目標達成のための最も確実な準備期間なのです。

3. 出願プロセスについて

外国人留学生は、数百万人の中国人学生が挑む全国統一大学入学試験「高考(ガオカオ)」を受ける必要がありません。これは大きなアドバンテージです。留学生の選考は、主に書類審査(高校の成績、推薦状など)と、大学独自の筆記試験や面接で行われます。早めに志望大学の募集要項を確認し、必要な書類を準備しましょう。

4. 費用の心配を軽減!奨学金制度を活用しよう

4年間の留学費用は決して安くありませんが、中国は優秀な留学生のために、非常に充実した奨学金制度を用意しています。これらを活用すれば、経済的な負担を大幅に減らすことができます。

  • 中国政府奨学金 (CGS/CSC): 最も手厚い奨学金の一つ。学費、寮費、医療保険料が免除される上に、生活費まで支給されます。競争は激しいですが、挑戦する価値は十分にあります。
  • 地方政府・大学独自の奨学金: 北京市上海市、あるいは北京大学や清華大学などが独自に提供する奨学金もたくさんあります。学費の一部または全額が免除されることが多いです。
  • 国際中国語教師奨学金(旧孔子学院奨学金): 主に中国語教育に関心のある学生向けですが、学位取得を目指す学生も応募できる場合があります。

これらの制度を事前に調べ、積極的に応募することで、普通本科留学という大きな挑戦を、経済的にも実現可能なものにすることができます。中国政府奨学金について以下の記事で解説しています。

中国政府奨学金 徹底解説(書類申請から面接、CSC電子申請システムまで)
こんにちは、トモキです!今回は、ぼくが現在利用させていただいてる「中国政府奨学金」について紹介します!僕は北京外国語大学の1年生の時にこの奨学金に応募しました。この記事が、少しでもこれから中国留学を考えている方の参考になれば嬉しいです!※ま...

結論:卒業後も考えて、自分に合った中国留学を選択しよう!

中国留学という人生の大きな選択を前にしたとき、あなたが選ぶべきなのは、単に海外で暮らしてみるという安易な道ではありません。あなた自身の専門性と人間性を深く成長させる、挑戦に満ちた道であるべきです。これまで見てきたように、どの留学スタイルを選ぶかが、あなたの未来に決定的な影響を与えます。

交換留学は、異文化に触れる貴重な「体験」を提供してくれますが、プロとして活躍するための土台を築くには、期間も深さも十分ではありません。漢語本科は、4年間かけて中国語を学ぶことができますが、専門分野の知識を蓄えることができません。その結果、最も競争の激しい市場で戦うことになってしまいます。

これに対し、「普通本科」は全く異なる価値を提供します。それは、中国の未来を担うエリートたちと同じ環境で学び、競い、協力する中で、言語という道具を使いこなし、専門分野(α)を極めるというプロセスです。この道は簡単ではありません。しかし、その先であなたが手にするのは、単なるバイリンガルという肩書ではなく、「中国語で考え、専門性を発揮できる、日本の強みも理解したグローバル・プロフェッショナル」という、誰にも代わることのできない存在への成長です。

これからのグローバル社会で本当に求められるのは、深い専門知識と、それを異なる文化の中で実践できる応用力です。「中国語+α」という考え方は、まさにこの時代が求める人材像そのものです。ぼく自身、中国で国際経済貿易を専攻して本当に良かったなと感じています。学業やインターン、学生団体等の活動を通して、たくさんのことを経験できました。

これから中国留学を目指す皆さんには、目先のハードルの高さだけに目を奪われず、その先にある大きな可能性を見据えてほしいと思います。選ぶべきは、楽な道ではありません。挑戦の先にこそ、本当の成長と、国境を越えて活躍できる未来が待っています。普通本科留学は、そのための最も力強い第一歩となるはずです。

最後まで見てくれてありがとうございました!
この記事が中国に留学を検討している方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです!

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